02/25(日) 小森・蜂谷デュオ、KBB

02/25(日) 小森・蜂谷デュオ@青山月光茶房 に行って来ました。セットは以下、

1st Set:
01. タイトル未定 (小森慶子作曲、小森 bcl、約8分)
02. ゆるやかな光 (蜂谷真紀作曲、小森 cmb->cl->cmb、約13分)
03. 三銃士 (蜂谷真紀作曲、小森 cl、約9分)
04. タイトル未定 (蜂谷真紀作詞・作曲、小森 cl、約7分)

約52分

2nd Set:
05. ジャングル探検少女ピオ (蜂谷真紀作曲、小森 cl、約8分)
06. 臥遊 (小森慶子作曲、小森 cl、約13分)
07. タイトル未定 (小森慶子作曲、小森 cl、約7分)
08. 煌く新星 (蜂谷真紀作詞・作曲、小森 cl、約6分)

Encore:
09. 即興 (小森 pnd->cl、約4分)

約63分

Member:
小森慶子(cl,bcl,pnd,cmb)
蜂谷真紀(vo,etc)


渋さ知らズの主要メンバーであることは勿論、不破さんの良き片腕的な役回りで充実の活動を続ける音を物語のように紡ぐマルチリード奏者小森慶子さんと、Jazz を出自としながらもノンジャンル、様々な形態で熱や呼吸を感じながら独自の音楽世界を紡ぐマルチヴォイスパフォーマー蜂谷真紀さんの初のデュオ!その上、場所は今回から初めてライヴ演奏の場を提供しようという試みをスタートされた青山の素敵な喫茶店、月光茶房、そして本企画のプロデューサーは、健康を回復され、充実の活動を再開し出した吉田隆一さん、これを外してはなるまいと、勿論足を運ばせていただきました。

冒頭は、プロデューサー吉田さんの挨拶から「...この速度の同じ二人を組み合わせたら、素晴らしいものが出来るだろうと月光茶房のマスターと共に企画させていただきました。では、御二人を紹介します、小森慶子さん!蜂谷真紀さん!どうぞ!!」、行き成り小森さんがバスクラにて重厚なサウンドの土台を築きつつ音の物語を描き始める、蜂谷さんは、その上に敢えてソプラノヴォイスでこれまた音の物語を描き始め、御二人の音の物語が並走し、交錯しつつ展開してゆく。小森さんが持っていらしたタイトル未定のモチーフを元にしたこの曲からスタートも、行き成り呼吸はピッタリ、不思議感覚を有する御二人の不思議ちゃんワールドが早くも全開です。

続いて、御二人の音響的なカリンバ・デュオにて幕を開ける蜂谷さんの「ゆるやかな光」、また随分と1曲目とは違ったベクトルを持った曲、演奏で、早くもこの深遠なる不思議ちゃんワールドの奥深さにスッカリ魅了されてしまいました。演奏される曲、その即興演奏、共に御二人の超感覚、超感性に基いて独自に織り成されつつ、しっかりお互いを意識されあった”在り方”がキチンと、それでいながら極々自然に織り成されてい行く。勿論、表現自体は非常識そのもの、この表裏一体化したバランスが絶妙です。

「今もどこかで戦に備えつつ、中世から戦ったことが無い三銃士」の音による描き方も秀逸、そして第一部最後の蜂谷さんのタイトル未定曲もまた超感覚的楽曲&演奏、素晴らしい余韻を残しつつ、ここで、小森さんの「一部は短めですが、二部はその分も多めにやりますので」と言う言葉で一端幕を閉じる。

第二部冒頭に再び吉田さんの挨拶、何故か「後半戦行ってみよー、ジャンチャカジャンチャン♪ジャカジャカジャカジャン♪」とドリフ風に振り、御二人もその振りに足踏みで応える。コントですか?的幕開けにて第二部開始、またもや御二人の濃〜い不思議ちゃんワールドにどっぷりと嵌りつつ堪能、アンコールの即興を挟んで、最後に三度吉田さんの挨拶で閉じる。

素晴らしいライヴでした!!また、この御二人のデュオを楽しみに待ちたいところです。



その後、吉祥寺に移動、


02/25(日) KBB@吉祥寺 Shilver Elephant に行って来ました。セットは以下、

1st Set:
01. Inner Flames (壷井彰久作曲、約11分)
02. WEIGH ANCHOR! (壷井彰久作曲、約4分)
03. I am not here (壷井彰久作曲、約10分)
04. Rice Planting Song (壷井彰久作曲、旧題:田植えの歌、約7分)
05. Stratosphere (壷井彰久作曲、旧題:015、約10分)

約56分

2nd Set:
06. Order from Chaos (壷井彰久作曲、約10分)
07. タイトル未定 (壷井彰久作曲、仮タイトル:M8、新曲:初演、約8分)
08. INTERMEZZO (壷井彰久作曲、約5分)
09. Discontinious Spiral (壷井彰久作曲、約9分)
10. 果てなき衝動 (壷井彰久作曲、約10分)

Encore 1:
11. 白虹 (壷井彰久作曲、約11分)

Encore 2:
12. Backside Edge (菅野詩郎作曲、約6分)

約86分

KBB Member:
壷井彰久(vln)
Dani (b)
菅野詩郎 (dr)
高橋利光 (key)


日本を代表する世界のプログレッシヴ・ロックバンド、KBB、久しぶりのワンマン、その上、今年で結成15周年目となる KBB 生誕の地、ここ吉祥寺シルバー・エレファントにて。MC にて現在進行中の 4th レコーディングの状況も伝えられ、益々充実していることを満員御礼の観客の前に示して下さいました。

4th 収録予定の楽曲も多く演奏され、既に壷井さんのイメージの中では完成図が見えているかのような見事な構築性を持った楽曲が、グルーヴィーに凄まじきドライヴ感を持って演奏されていく様は、まさに圧巻。中でも本日初演、タイトル未定(仮タイトル:M8)の新曲には心底驚かされました。先ず持って、壷井さんが書かれた中で最も暗黒色が強い曲想であること、本日も演奏された「I am not here」やポチャ 2nd に提供した「Meat Powdered Bones」を超える暗黒展開、高橋さんのエレピでここまで黒鍵使用比重高めは初めて聴いた気がします。更に目を、耳を疑うばかりのメインリフのボーイング、Didier Lockwood, Jean-Luc Ponty, Jerry Goodman が見たら腰抜かすのではと思えるボーイングが高速で目の前で展開されていて、思わず凄過ぎて笑っちゃいました。これを御自分で分かっていて書く辺りかなり自虐の気を感じさせますね、MC にても「無駄に難しい、演奏指差して笑ってやって下さい」って、それはまさにポチャのバンドコンセプト(笑)、素晴らしい限りです。

KBB の演奏に現場で触れることが出来るのは、この上の無い幸せですね。次回は、5月に池袋 Live Inn ROSA、対バンは何とアコーディオニスト佐藤芳明さん率いる Pot Heads とのこと。しっかり、リーダーの佐藤さんがこの日のシルエレにいらっしゃってまして「かなり綿密に構築された音楽性だね...」とのコメントが聞こえてきたような気がします。益々楽しみな状況で、次回もしっかり足を運びたいと思います。



n.p. KBB「LIVE 2004」