02/17(土) 三村・鬼怒デュオ/松田・鬼怒デュオ

02/17(土) 三村・鬼怒デュオ@国立京都国際会館 に行って来ました。セットは以下、

01. Beyond the Century - 世紀を越えて - ( By Karl Jenkins、w/t Back Truck、三村 mrb、約5分)
02. Prana (三村奈々恵作曲、w/t Back Truck、三村 vib、約5分)
03. 3つのヴァイオリンと通奏低音のためのカノンとジーニ長調 第1番 ( By Johann Pachelbel、三村 mrb、約7分)
04. La Califfa ( By Ennio Morricone、三村 mrb、約5分)
05. Firedance ( By Bill Whelan、三村 mrb、約6分)
06. Bye-Bye Brazil (ジミー・カチューリス作曲、三村 mrb、約5分)

約39分

Member:
三村奈々恵(mrb,vib)
鬼怒無月(ag)


京都議定書発行2周年「脱温暖化フォーラム〜環・響コンサート〜」として行われた三村さんと鬼怒さんのデュオコンサート、毎日新聞ホームページでの告知を発見し、空かさず申し込みを行って楽しみにしておりました。当選が発表されるまでは、落選してしまうのではないかと気が気では無かったですね。しかし、無事当選し、会場に足を運ぶことが出来ました。

基本的には鬼怒さんはサポートの形で、三村さんの今まで出してきた3枚のアルバムの中から選曲された曲を演奏されてまして、キッチリ予定通りの6曲約40分の素晴らしき演奏でした。実は、このコンサートの前に行われた挨拶や授賞式が随分間延びしてしまって、押していたので、演奏時間が短くなってしまわないかと、そればかりが気になっていましたが、その影響は無かったようで何より、単なる杞憂に終わって本当に良かったです。

1曲目と2曲目は、最新 3rd Album「Prana」からの2曲、驚いたのはバックトラックを流しながらの御二人のデュオ演奏となってしまったこと、折角の鬼怒さんのストロークがバックトラックに部分部分かき消されてしまったのはとても残念でした。しかし、まあ、この2曲は一応三村さんのご挨拶代わりのプロモーションとして、無理に入れ込んだ感が拭えず、余りこのデュオでの演奏の意義が出ていたとは思えない選曲でしたね。三村さんもその辺は十二分に承知しているようで、「この後は全てアクゥースティックで演奏します」の三村さんの言葉に全ての事情とエクスキューズが込められていた気がします。

そして行き成り嬉しい「パッヘルベルのカノン」、三村さんのマリンバの超絶技巧的ながら出音は限りなく優しく柔らかく美しいサウンドと、鬼怒さんのガットギターの力強く叙情的で美しいサウンドが絡み合い、織り成し合い、美しいデュオサウンドに昇華される様は、見ていても、勿論聴いていてもその神々しい光となって空間に放たれているように感じました。その後の3曲もどれも色合いを変えながらも素晴らしい演奏でして、改めてこのデュオの素晴らしさを実感するに至りました。


また、是非実現していただきたい素晴らしいこのデュオの第一歩の場に立ち会うことが出来、嬉しい限りです。三村さんも、今年は日本をベースに活動されるとの事ですので、鬼怒さんとのデュオ演奏の機会が、またあるのではと期待します。



n.p. 三村奈々恵「Prana」



終了後、大阪に移動、


02/17(土) 松田・鬼怒デュオ@大阪 Chove Chuva に行って来ました。セットは以下、

1st Set:
01. 即興1 (長い間あなたを待っていたね、約8分)
02. 即興2 (忘れた?、約6分)
03. El Ultimo Cafe - 最後のコーヒー - ( By Hector Stamporni、約5分)
04. 即興3 (約10分)
05. Paraiba ( By Luiz Gonzaga/Humberto Teixeira:古野菊生日本語詞、約5分)

約45分

2nd Set:
06. Nuestro Secreto - 私たちの秘密 - ( By Jose Escajadillo、約4分)
07. Saraswati Devi - サラスバティーに捧げる歌 - ( By Chandana:スリランカ、約2分)
08. 即興4 (子守唄、約6分)
09. 即興5 (月が満ちる時幸せで欠ける時悲しい、約10分)
10. Las Golondrinas - ツバメたち - ( Trad、約4分)
11. ランマー・バーダー・ヤタサンナ (エジプト他で演奏される古いアラヴ曲、鬼怒 ag solo、約4分)
12. 即興6 (アラヴ風、w/t 土居ちゃん:土井秀行 perc、約8分)
13. Ngana (バデマ・バストス作曲、約5分)

Encore:
14. 即興7 (いい感じのバラード、約7分)
15. Pitanga! (松田美緒作詞・作曲、約3分)

約79分

ONIMIO Member:
松田美緒(vo)
鬼怒無月(ag)

Guest:
土居ちゃん:土居秀行(perc)


松田・鬼怒デュオ、関西初お目見え、西のブラジル音楽の聖地とも言える大阪 Shove Shuva にて。店長のカナミさんの命名にて、ONIMIO とのユニット名が新たにつけられた模様で、楽しみに足を運ばせていただきました。会場は満員御礼、ビッシリと並べられた少々小さめの置きイスがしっかり埋まり、熱気で窓も結露する大盛況ぶりでした!

毎度素晴らしい御二人の即興に加えて、本日は普段松田美緒さんのライヴでは演奏されないブラジル語以外の曲の比重も高く、とてもバラエティーに富んだ内容となり、鬼怒さんからは「美緒ちゃんは、ホント驚くほどいろんな民族音楽が次から次へと出てきて、歩く民族音楽ジュークボックスって感じだね」のお言葉も。と、言いながら松田さんの通常であれば、殆んど無茶な要求(「じゃあ、ちょっとスリランカ風に弾いてみて下さい」って、キーもテンポも何の指示も無いまま伴奏をお願いする)に適確に応えて音を即興的に紡いで行く鬼怒さん、貴方こそ歩く民族音楽ジュークボックスですよ!!と、その場に居らっしゃった皆さんが感じたことだと思います。その結果、まさにコスモポリタン・デュオここにあり!的な素晴らしいライヴとなりました。

勿論、松田さんも大満足の素晴らしい内容で、「ブラジルから帰国してからも月に一回は ONIMIO のライヴやりたいね、その際にはよろしくお願いしますね、鬼怒さん!」との言葉も飛び出すゴキゲンな状況に。途中本編ラス前にて、関西で活躍されている土居ちゃんことパーカッショニストの土居秀行さんのゲスト参加もあるなど盛り沢山な内容となり、またまたこの御二人の生み出す唯一無二な奇跡的音楽体験をすることが出来ました。


やはり、この御二人からは目が離せません!また機会を見つけて足を運びたいと思います。



n.p. 松田美緒「Pitanga!」