04/02(土) さが・喜多・壷井@大泉学園 in F

04/02(土) さが・喜多・壷井@大泉学園 in F に行って来ました。セットは以下、

1st Set:
01. Klonpen dance (さがゆき作曲、約8分)
02. Short Music For A Clarinet Solo (喜多直毅作曲、仮タイトル、約9分)
03. Mononychus (さがゆき作曲、約10分)
04. 即興 (約8分)
05. 夢 (喜多直毅作曲、約6分)

約50分

2nd Set:
06. リールアローン (さがゆき作曲、約9分)
07. 006 (壷井彰久作曲、壷井 5-a-e-vln、約10分)
08. Left Window (壷井彰久作曲、約11分)
09. ??? (約7分)

Encore:
10. Happy Birthday To You (Variation) ( By Mildred J. Hill、約10分) with in F マスター(b)

約65分


さがゆき(vo, etc.)喜多直毅(vln)壷井彰久(5-e-vln, 5-a-e-vln)と言う、何とも不思議なトリオ編成、一体どのような音を織り成して下さるのかと不安を抱えつつも、このメンツを見れば、良い音楽として表現して下さるのは間違いない筈で、結果、事前の予想と言うものが全く意味を持たないことを改めて思い知らしめて下さる素晴らしい演奏でした。また、本日は、4/21 Pochakaite Malko vs おしゃれジプシイ初台 The Doors の前哨戦とも言える2人の Violin Frontman 対決。と言いつつ、個人的には、優れたコンポーザーであるお二人のそれぞれの楽曲をお二人がどのように演奏されるかに興味がありました。お互いに2曲づつの演奏となりましたが、喜多さんの楽曲を弾く壷井さん、壷井さんの楽曲を弾く喜多さん、同じ(同系)の楽器を用いながら、その奏でる音色とアプローチが180度違うとも思えるお二人の際立った個性が、また良い形になって、それそれの楽曲、とても楽しめました。特に良かったのが、喜多さんが演奏される「Left Window」で、テーマ演奏、即興フレージング、とても素晴らしく、名曲「Left Window」がまた新たな生を受け生まれ変わったかのようで、本当に素晴らしい瞬間でした。そして、さがさんのヴォイスも相変らず冴え渡り、「夢」におけるテーマを見事に捉えつつエンターテイメントに仕上げられた即興詩には、正に脱帽の想いでした。最初から最後まで、刺激的な音の宝庫で、本編だけでもかなり楽しめたのですが、この日はアンコールに、お客さんの中で、この日誕生日の方がいらっしゃったらしく、急遽、マスターがベースで参加した形で、「Happy Birthday To You」のテーマを用いて即興変奏されてまして、そのテーマ変奏による崩壊具合や暗黒展開の凄まじさに、「この演奏で本当に誕生を祝っているのだろうか」という一抹の不安は浮びつつも、素晴らしい演奏に仕上げられている事自体に喜びを感じるイケナイ自分がそこに居たりしました。まあ、恐らくこの大切な日に素晴らしいミュージシャンによる本当に貴重な音楽のプレゼントをいただいた訳ですので、ご本人としても嬉しいことでしょう。是非ともまたこの組合せでライブを行って欲しいところです。


n.p. さがゆき「Fairy's Fable