09/10(金) 戸川純バンド@初台 The Doors

09/10(金) 戸川純バンド初台 The Doors に言ってきました。セットは以下、

01. カウンセル・プリーズ counsel please (作曲:ナスノミツル、作詞:水谷紹
02. オープン・ダ・ドー open the door (作曲:ホッピー神山、作詞:戸川純
03. 拝啓、パリにて mon cher, je suis a Paris. (作曲:吉田達也、作詞:水谷紹
04. さよならハニームーン sayonara honeymoon (作曲:デニス・ガン、作詞:水谷紹
05. トガワ・フィクション Togawa Fiction (作曲:デニス・ガン
06. おしまい町駅ホーム formless station ends (作曲:福岡ユタカ、作詞:水谷紹
07. 吹けば飛ぶよな男だが (作曲:山本直純、作詞:戸川純
08. ラジオのように Comme a la radio ( Original: Brigitte Fontaine, By B Fontaine, A Belkacem )
09. 終曲 Finale ( Original: Phew, By Phew
10. Joe le Taxi ( Original: Vanessa Paradis, By F Langoff, E Gilroda )
11. Because The Night ( Original: Pati Smith, By Pati Smith/B Springsteen )
12. Casablanca moon ( Original: Slapp happy, By P Blegrad, A Moore )
13. All tomorrow's parties ( Original: The Velvet Underground & Nico, By Lou Reed

Encore 1:
14. バージンブルース (作曲:桜井順、作詞:能吉利人
15. サイコキラー Psycho Killer ( Original: Talking Heads, By Talking Heads

Encore 2:
16. 諦念プシガンガ (作曲:ビラフェイン、作詞:戸川純

約105分

Member:
戸川純(vo)
デニス・ガン(g)
ナスノミツル(b)
Wacho(perc)
ホッピー神山(key)


という訳で、戸川純バンド「Togawa Fiction」CD 発売記念 2 Days LIVE @初台 The Doors、1日目行って来ました。このバンド、勿論戸川さんのバンドなのですが、実質はホッピー神山さんがその鍵を握ってます。今、これを書きながら見て(聴いて)いるのが、大沢誉志幸「LIFE」DVD、これ、'86年に FACTORY で Live Recording を観客を入れて一般公開し、色んな意味でのインプロを取り入れながら製作されたと言う、ポップなフィールドでの実験もので、こちらもホッピー神山さんが中心になってまして、Wacho さんも本日と同様、素晴らしいパーカッションを見せてくれています。本当に、上記にメンバーを表記しましたが、日本を代表するインプロヴァイザーが集結してまして、このバンドのホッピー神山ナスノミツル吉田達也の3人が、ライヴ前にやっていた Jazz Rock セッションから派生させて結成したのが、大文字(改名前はインプログレ)です。本日のセットは、「Togawa Fiction」と「20th Jun Togawa」を通してやった感じで構成されてまして、冒頭では戸川さんが露出過多の衣装で歌い始め、その後の MC で「曲に合わせてて、アメリカンな感じだったんだけど、今日はだんだん着ていく形で。セクシー路線に走ったと思われると困るんで。まあ、でも、60歳過ぎてセクシーダイナマイトとか言ってる Tina Tarner もいるし、私は60歳はいってないから」とその訳を説明してました。しかし、演奏される曲どれもが、刺激的な音使いで、魅力的な演奏でした。改めて、このバンドの凄さを実感しましたね。「おしまい町駅ホーム」演奏後の MC では、戸川さんが、2階関係者席に来てらした Yen Chang こと、福岡ユタカさんとやり取りをしていらっしゃいました。「20th Jun Togawa」では、スティーヴ衛藤さんも参加されてますので、この際、岡野ハジメさんも呼んで、PINK を再結成して欲しいものです。「吹けば飛ぶよな男だが」を挟んで、「20th Jun Togawa」パートへ。後半も刺激的な曲と演奏のオンパレードだったのですが、特にリズムが良かったです。吉田さんと Wacho さんの構築されるリズム空間、堪りませんねぇ、贅沢過ぎですが、いつまでも御二人の構築されるリズム空間に佇んでいたいと思わずにはいられませんでした。そこに絡む、質感があり、良く動くナスノさんのベース、音響的なアプローチが心地好いデニス・ガンのギター、そして、時にフラッシー、時にアンビエント、限り無く刺激的な色付けをしまくるホッピーさんの key がバンドサウンドを支配し、パンキッシュでエキセントリックな戸川さんのヴォーカルがその上に被さって来る、本当に素晴らしい音楽。パンク、ジャズ、ロック、アヴァンギャルド、それらの要素を有していながら、そのどれでもない不思議なサウンドが繰り広げられています。本編は、戸川さんが MC をしている間にバンドメンバーが全て楽屋に引き上げてしまい、「なんだ?誰もいない、これもインプロか?バンドメンバーぐらい紹介させてよ!名前呼ぶから出て来てね」と各メンバーをコールし、メンバーが呼ばれた順番に出てきて、パートに着くなり演奏を始め、しっかりインプロしてしまうという。「このままアンコールにさせて下さい」と言うことで、「バージンブルース」と「サイコキラー」、アンコール2曲を演奏し、幕を閉じるかに見えましたが、再びアンコールに応える形で、最後に「諦念プシガンガ」を演奏してライヴを締め括って下さいました。


n.p. 大沢誉志幸「LIFE」DVD