08/22(日) スズキイチロウ・トリオ@入谷なってるハウス

08/22(日) スズキイチロウ・トリオ@入谷なってるハウス に行ってきました。まずはセットから、

1st Set:
01. Come Rain Or Come Shine ( Standard By Harold Arlen )
02. Solar ( Standard By Miles Davis
03. Alice In Wonderland ( Standard By Sammy Fain )
04. Body And Soul ( Standard By John Green )
05. My Romance ( Standard By Lorenz Hart )

約50分

2nd Set:
06. Silver Hollow ( Standard By Jack DeJohnette、スズキ ag & 磯部 Upright Bass Duo )
07. Missing (Child) (スズキイチロウ作曲、スズキ ag、リマ店長 ss )
08. Beautiful Love ( Standard By Victor Young,Wayne King and Egbert Van Alstyne )
09. Everything Happens to Me ( Standard By Matt Dennis )
10. Bluesette ( Standard By Toots Thielemans

約58分


メンバーは、スズキイチロウ(g), 磯部ヒデキ(b), 金子清貴(ds) の3人、いつもは、小森慶子(ss, cl, b-cl)さんを加えた4人なのですが、本日は小森さんが出稼ぎ( By イチロウさん)の為、トリオでの演奏となります。事前より、イチロウさんが、久々にスタンダードを中心にリラックスした形でのトリオ演奏と宣言していらっしゃった通り、セットを決めずに、イチロウさんが思いつくままにテーマを演奏してスタンダードに入って行き、磯部さんと金子さんが後をフォローする形を取ります。本日は、トリオと言うこともあって、磯部さんがイチロウさんと共にフロントに出てきていたのですが、ちょっと恥かしそうにしているあたりが磯部さんらしかったですね。イチロウさんも含めて、この御三方は、皆さんちょっと謙虚過ぎと言うか、押しが弱そうなのですが、一旦演奏に入れば全くそんなことが杞憂に終わるほどに、音が個性的で瑞々しく、繊細でありながら凛としたコアの強さを有している気がします。個人的には日本ジャズ/フュージョン・シーンの良心とでも呼びたい位の演奏家で、特にイチロウさんの繊細なギターは、女性的な繊細さを持つ Keith Jarrett のギター版という印象も有り、かつ本日はスタンダード中心ということも有って、心の中では、スズキイチロウ・スタンダード・トリオと Keith Jarrett Standard Trio に重ねたい程に期待をしていましたところ、結果としては、全く期待通りの素晴らしい演奏を見せて下さいました。そして同時に感じたのは、イチロウさんのオリジナル曲の楽曲の良さです。本日演奏された錚々たるスタンダードナンバーと並べても、決して見劣りせず、もう既にスタンダードとして完全に通用することが見て取れました。本日の演奏は、勿論、聴いているこちら側も大いに楽しませていただきましたが、演奏している御三方の本当に心から楽しそうに演奏している様子を見ていて、こちらも幸せな心地を分け与えていただいたような、そんな得した気分にもとらわれました。また、イチロウさんの ES-335 も素晴らしいのですが、ガットギターがまた堪りませんで、2部の1曲目の「Silver Hollow」、リマ店長の ss を加えた「Missing (Child)」には、本当に心洗われる思いでした。次回は、小森さんを加えたいつものカルテット編成にて、また素晴らしいオリジナル曲と繊細で聴いていて心洗われる演奏を堪能させて下さることでしょう!ご興味の向きは、是非とも9月の第3日曜日、09/19 にはなってるハウスまで足を運んでみて下さいませ。


n.p. Keith Jarrett/Gary Peacock/Jack DeJohnette「Up For It」