08/15(日) KENSO@川崎CLUB CITTA’

eiji002004-08-16

08/15(日) KENSO川崎CLUB CITTA' に行って来ました。セットは以下、

01. 地中海とアーリア人
02. Release Yourself
03. 韜晦序曲 〜 「変拍子に親しみませんか」(7拍子講座) 〜 韜晦序曲
04. 太郎という生き方
05. 精武門
06. あの頃モビーディックと (新曲)
07. そこはまあそこはかとなく (新曲)
08. 美深
09. Gips
10. シヅカへの扉 (新曲、清水・光田・小森トリオ編成)
11. ガムランインターリュード (新曲、小口・小森・三枝トリオ編成)
12. Tjandi Bentar
13. 三つ縄 6/8 (新曲)
14. 風の中の菲林 (新曲)
15. 暁に楽師が
16. Echi dal Foro Romano
17. Bass Solo 〜 願いかなえるこどもをつれてゆこう
18. 麻酔 Part 2
19. 空に光る

Encore:
20. 月の位相2 〜 心の中の古代
21. Good days Bad days

約128分

Member:
清水義央(g)
小口健一(Key)
光田健一(Key)
三枝俊治(b)
小森啓資(Dr)


鬼気迫ルケド暖カイ、そんな KENSO の「鬼気迫而暖」Live @川崎CLUB CITTA' 、前回のライブではサポートメンバーであった小森さんが正式に加入した新生 KENSO 初のライブ、当初は、前回のライブでの小森さんのドラムプレーと KENSO の音楽性に少々のギャップを感じていたため(勿論、短期間の準備であれだけ合っていた事自体が本当は驚くべきことなのですが)、今回は足を運ぶかどうか悩んでいたのですが、やはりライブの機会自体が極端に少ないバンドですので、行って見ました。その結果、もう、新生 KENSO のドラムは小森啓資さん以外有り得ないという認識に至りました。新曲が割と多く演奏されておりまして、その楽曲に対する小森さんのコントリビューションが明確に見て取れましたし、既存曲のアレンジも小森さんのドラムでなくてはというアレンジが随所で施されていて、既に有機的なバンドサウンドを完全に作り出し、更に発展させようとしている姿勢が小森さんは勿論のこと、他のバンドメンバーの皆さんにも伺えました。そして、今回のライブのキーワードは、タイトルにも使用されている「暖かい」でしょう、バンドサウンド全体が本当にウォーミーなのです。元々がサウンドの構成要素が多く、複雑に織成されたバンドサウンドを持っているいう印象で、サウンド自体にも緊張感は、多分に感じられましたが、「暖かい」要素は少なかった気がします。勿論、未だに構成要素の一つ一つを取り出して見ると、何処からも「暖かい」要素は見て取れないのですが、それが全体として見ると、到底考えられないウォーミーなサウンドになっている。ここら辺りが今後の新生 KENSOサウンドの大きな特徴の一つとして捉えることが出来るでしょう。見た目「行っちゃうぞ、バカヤロー!」な小森さんですが、本当に素晴らしいコントリビューションを新生 KENSO にもたらして下さいました。それを受けて、元々素晴らしかったのですが、更に輝きを増したのが、三枝さんのベース。今回のライブの要所要所をしっかりと支え、ウォーミーなバンドサウンドに更なる温かみと優しさをグルーヴィに乗せて下さってましたね。圧巻は、「願いかなえるこどもをつれてゆこう」の前のベースソロでして、タッピングとハンマリングオン/プリングオフを絡め、ハーモニクスを抜群のセンスで挿入してくるフレージングは、テクニカルでありながらウォーミーで、まさに本日の新生 KENSO の Live 自体を象徴していたように感じました。多くのファンが楽しみにしている清水さんの MC は、今回も大いに毒を撒き散らしていまして、槍玉に挙げられていたのは、最近(清水さんの MC ネタとして)お馴染みの「ミスチル」でした。散々、ミスチルとそのファンを扱下ろし、大いに会場を盛り上げていらっしゃいました。勿論、清水さんに悪意などが有ろう筈も無く、単なるファンサービスなのは、終演近くの MC での「ゴメンなさい、ホントはミスチルには全然関心有りません。他に良い音楽が多過ぎて、そこまで手が回りませんわ」辺りからも伺えます。また、NEARfest 2005 への参加(最終日のトリ前)もかなりの確度で決定のようで、終演後に小口さんからは「来年は、アメリカで会いましょう!」発言が飛び出し、清水さんも「彼のスケジュールがネックだったのです、これでほぼ確定ですね!」と仰ってました。もう新生とはつける必要の無い KENSO の今後の活動に大いに期待したいと思います。


n.p. KENSO「AYR」DVD