07/20(火) 渋さチビ〜ず@戸塚Gクレフ

eiji002004-07-21

07/20(火)渋さチビ〜ず@戸塚Gクレフに行って来ました。セットは以下、

1st Set:
1. 行方知れず

約57分

2nd Set:
2. Pちゃん (約25分)
3. 大沼ブルース(約25分)
4. 仙頭 (約3分)

約53分


本日の渋さチビ〜ずは7人編成、不破大輔(b), 小森慶子(as), 立花秀輝(as), 高岡大祐(tuba), 中島”酔鍵”さち子(key), 大塚”さるへん”寛之(g), 岡村太(dr) です。事前には、高岡さんがいらっしゃると言うのは知らなかった(小森さんのオフィシャル掲示板でご本人が出演を匂わせていらっしゃいましたが)のですが、こうなると、もう殆ど中規模渋さと言った感じです。やはり、高岡さんの音の太さと tuba で「ここまでやるか!」って動きとヘンな音の玉手箱状態の引出しの奥深さは、凄まじいものが有ります。今日の高岡さんの演奏を聴いて、無性に GYRO( 高岡大祐 tuba, スズキイチロウ gt, 沼直也 dr )が聴きたくなりました。また、機会を見つけて足を運びたいところです。そして、中島さんや大塚さんの演奏をこの小規模(?)編成で聴くことができるのも、当然のことながらフィーチャー度が確実に増す筈ですので、嬉しいところです。そして、昨日の倉持さんに替わって、キース・ムーンの再来とも思える豪快かつ美しいシンバルワークを見せる岡村さん、やはり、一目瞭然のクラッシュ・シンバル(18インチもの?)×4です。不破さんは、ソロにて、昨日とは打って変わってアンビエントな展開を見せ、他のメンバーのアバンギャルドな音を呼び込む空間を築いていらっしゃいまして、この7人による音響派的な展開も非常に楽しめました。立花さんは、小森さんとの絡みが意外に少なかったのは少々寂しかったですが、中規模渋さの時には見せない男気溢れるカッコ良いソロを頻繁に見せていらっしゃいましたので、少々の寂しさを補って余りある感じです。大塚さんは、いつものように、ビンテージものと思われるストラトキャスターを手に、ジミヘンを彷彿とさせる空間的に奥行きを感じさせる深いトーンと明るいライトトーンを巧みに対比させて使用し、ジミヘンも使用していた円盤型のワウと裸足でのワウペダルワークで青白い炎が噴出さんばかりのスピリチュアルなフレーズを連発されてました。ボトルネック使いやチョーキング&アーミングによるニュアンスの付け方も、もう第一人者の風格。普段、非常に謙虚な方ですが、この辺りの音作りとニュアンスの巧みさは大塚さんならではの印象が強いですね。そして、余りにも賢過ぎる変態キーボーディスト(By 小森さん)中島さん、音響空間の非常に個性的な解釈と余りにも発想が飛び過ぎていて、常人からは「なんだそりゃ?」と見えてしまう音の選択と見事なアプローチ、今日も光っていました。ふと耳を引く、魅力的かつファニーな音の先には、いつも彼女が居ます。先頃のクワトロツアー以来、すっかり定着した”酔鍵”のミドルネームが燦然と輝く素晴らしき(変態)キーボーディスト様です。そして、こんな個性的な面々の中でも、終始展開をリードし、空間というキャンバスに鋭いタッチで、瞬間の中に見事な絵を描き切る小森さんのプレーには、聴いていて魅了されるばかり。本日は、ss も持っていらっしゃってましたが、as 1本で通されてました。個人的には、油絵的なアプローチをされるときには as、水彩画的なアプローチのときは ss、深く味わいのある水墨画的アプローチをされる際には cl / b-cl、と使い分けをされるイメージを持っています。素晴らしきマルチリード奏者にして、(お笑いを含む)総合芸術家、小森慶子さんには、本日もすっかり魅了されましたね。アンビエントな展開となった時、リードカバーを徐に取り出し、グランドピアノのフレーム内の弦に直接落とすわ、プリペアードも真っ青に直接手でピアノの弦を掻き鳴らすわ、中島さんの Key の高音鍵を絶妙のタイミングで叩くわ、存在そのものがアバンギャルドとも思えるようなアプローチの数々、音響的には勿論、視覚的にも観客を楽しませる(勿論、いつものように踊ってもいらっしゃいました)、まさにエンターティナーここにあり!と言った感じで、中島さんとのコンビネーションも素晴らしく良かったような気がします。終演後に、小森さんが「さっちゃん、凄いよねー、変態だよねー」と仰っていらっしゃいましたが、そのセリフが聞こえた全ての人は「そりゃ、あんただ」と心の中で突っ込んだに違い有りません。繰り返します、本当に素晴らしき(お笑いを含む)総合芸術家、小森慶子さんでした。そんな聴きどころ、見どころ、笑いどころ満載の渋さのライブ。是非、機会と興味のある方は、メンバーの皆さんのサイトをチェックし、ライブ会場に足を運んでみて下さいませ。


n.p. 渋さ知らズ「渋星」