04/26(月) Dream Theater@日本武道館

eiji002004-04-27

04/26(月) Dream Theater日本武道館に行ってきました。まずはセットから、

  • 1st Set:

1. Psycho Theme(SE)〜 Band History Video 〜 As I Am
2. This Dying Soul
3. Beyond This Life
4. Hollow Years
5. War Inside My Head 〜 The Test That Stumped Them All@Six Degrees Of Inner Turbulence
6. Endless Sacrifice
7. Instrumedley(The Dance Of Eternity, Metropolis Part I, Erotomania, A Change Of Seasons IV:The Darkest Of Winters, The Ytse Jam, Paradigm Shift@LIQUID TENSION EXPERIMENT, Universal Mind@LIQUID TENSION EXPERIMENT, Hell's Kitchen )
8. Trial Of Tears

約105分

  • 2nd Set:

9. New Millennium
10. Key Solo〜Only A Matter Of Time
11. Goodnight Kiss 〜 Solitary Shell@Six Degrees Of Inner Turbulence
12. Stream Of Consciousness
13. Disappear
14. Pull Me Under

  • Encore:

15. In The Name Of God

約75分


メンバーは、John Myung (bass, stick), John Petrucci (guitar), Mike Portnoy (drums, percussion), Jordan Rudess (keyboards), James LaBrie (lead vocals) の5人、ほぼ 19:00 キッカリに「Psycho Theme」が厳かに、高らかに流れ、それを受けてステージ後方の3つのスクリーンにこのバンドの辿ってきた軌跡が、年代、アルバムと共に映し出され、観客からは、それぞれのフェイバリットなアルバムでそれを支持するかのような歓声が上がる。そして、最新アルバムである「Train Of Thought」からの1曲目「As I Am」へ、素晴らしい演出でライブが幕を開けますが、それもその筈。このライブを DVD で発売する予定らしく、クレーンにカメラを乗せて撮っていたり、ステージ上にカメラマンが行き来して撮っていたりしてましたね。しかし、全く持って凄まじいばかりの演奏で、これはひょっとして、Jazz Metal ?と感じてしまいました。イディオムやモチーフはメタルなのですが、手法やアプローチが完全に Jazz なのですよね。スタンダードとしてのプログレやメタルものの引用と変奏もそのスタンスの現われのように感じます。Mike Portnoy の楽曲毎、展開毎に叩く位置を変えてのドラミング、凄まじかったです。立って移動しても全然リズムがブレず、かつ、緻密なリズムアレンジでかなり大胆にダイナミックに叩いていたのには脱帽でした。でも、そんなドラミングを支えているのは John Myung のベースでしょう、これ、観客に対してより、ステージ上のメンバーに多く返していると思います。ライブにおいて、John Myung が細部を整えるアレンジャー、コンダクターとして重要なバンマス的存在だと認識しました。「New Millennium」の時のチャップマンスティックも非常に良い味出していて、改めてこの素晴らしいベーシストの才能を再認識しました。ただ、この John Myung のリズムキープを信頼する余り、Mike Portnoy がシングルストロークで叩きながら、スティックを回したり、空中に放り投げてパフォーマンスをして、こういうどうでも良い場面ではかなりブレてたのも、逆に聴かせどころと展開時の全くブレ無い強靭なリズムを引立たせているように感じましたね。そして、Jordan Rudess、Kurzweil 1台のみですが、そのプログラミング特性を巧みに駆使して、ホーンやストリングスのサンプリングを絡めつつ、音の繋がり、展開を一切の間伸びなく整えてましたね、まさにキーボードの魔術師!「Byond This Life」での Mike Portnoy とのインプロは、凄絶かつ絶妙!このインプロでは、カリプソなどを絡めていたのには心底驚きました、表現の懐が本当に深い素晴らしいミュージシャンですね。唯一の問題はヴォーカルでして、「Endless Sacrifice」の前に付けられた John Petrucci のアコースティックトーンに変えてのスパニッシュ・ソロに被るように観客に拍手を求めていた James LaBrie には、非常に疑問を感じました。ヴォーカル自体は、ハイトーンの伸び、音取り、ピッチ共に完璧で、鬼のように巧いのですが、他の4人に比べてミュージシャンとしての感性がかなり低いように感じましたね。ステージ上の他のメンバーがどう感じているのかが非常に気になりました。そんなヴォーカル以外はもう全体的に素晴らしい限りのライブだったのですが、ただ、3時間は明らかに冗長のようにも感じました。こんな緻密でヴォリュームたっぷりかつ膨大なテンションノートで埋め尽くされたライブを 180分キッチリやるのはちょっと反則かなと思いましたね、と言うか、個人的に耳と頭が全くついて行きませんでしたね。集中力が維持できず、James LaBrie のヴォーカルパートで休んでしまいまして、でも、そんな時も、ふと John Myung の煽りを契機に4人の遊びがボーカルの裏で展開されるので、実際は全然休むことが出来ないという...とても疲れました。殆んど拷問状態の3時間でした。という訳で、機会と興味があれば、体力に自信のある方限定で彼らのライブにチャレンジしてみて下さい。あと、このライブを収録した DVD がそう遠くなく発売されると思いますが要チェックです!


n.p. Dream Theater「Train Of Thought」