04/06(火)る*しろう「8・8」レコ発@三軒茶屋Grapefruit Moon

04/06(火)る*しろう「8・8」レコ発@三軒茶屋Grapefruit Moon に行ってきました。まずはセットから、

  • 1st Set:

1. ソレイユ
2. おんばしら1 〜 Drum Solo 〜
3. 魅惑のハワイ旅行( 1st 未収録)
4. トルコの、、、(金澤・荻野・福島トリオ)
5. ヘビダンス( 1st 未収録)
6. 犬
7. ケンジ( 1st 未収録)
8. さびれた街( 1st 未収録)

約55分

  • 2nd Set:

9. ヲーりーすーる
10. ヌマザパ
11. マジックカーペットライド
12. とり
13. ドイツの医者
14. おんばしら2
15. ハト
16. くねり腰 (る*しろう with 吉田、途中から荻野・福島参加)

  • Encore 1:

17. パイオツパンク (都 with エレガントパンク featuring ナスノ・山本)

  • Encore 2:

18. 時計

約75分


メンバーは、井筒好治(g, vo), 菅沼道昭(dr, vo), 金澤美也子(key, vo)のトリオ、非常にユニークな音楽性を指向してまして、Classic, Jazz, 現代音楽, Rock, Punk, 民族音楽等が渾然一体となったようでいて、そのどれとも出自が違ったような不思議な音楽を常に生み出し続けていますね。無理矢理例えるとすると、意味不明かも知れませんが、ザッパとサムラとクリムゾンとチェンバーを加えて4で割らずに3で割ったような、そんな感じです。しかも、この日は、レコ発ということで、吉田達也(dr), 荻野和夫(key), 福島幹夫(sax), ナスノミツル(b), 山本響子(vo) という有り得ない超豪華ゲストを多数揃えてました。で、いつものように金澤さんが MC を取るのですが、言ってることが意味不明で、でも何故か言わんとしている内容が不思議と伝わると言う、ひょっとして自分もガイキチ要素を持っているのかと不安を感じてしまいました。アルバムと同じで1曲目は「ソレイユ」「おんばしら1」と続きますが、菅沼さんのセットが、かなり拡張されていて、行き成り2曲目からドラムソロ取ってらっしゃいました。テクニカルでありながら遊び心がタップリ入った素晴らしいソロで、横でそれを楽しそうに(狂ったように)ノリながら聴いている金澤さんと、笑顔で見守る井筒さんとの客席から見た構図がまさにる*しろうを表しているように感じましたね。残念ながら 1st に収録されていない「魅惑のハワイ旅行」では、場面展開や想いが込められた音の数々が、愛らしく、狂わしく鏤められていて、聴いていて(見ていて?)非常に楽しめます。よく絵画的なチェンバー、映画的なチェンバーなんて表現がありますが、る*しろうのそれは、橋田壽賀子ドラマ的チェンバーと言った感じです。続いて、金澤さんのコールでゲストが登場!荻野さんが、今まで金澤さんが弾いていたYAMAHA の Key につき、金澤さんがピアノ、福島さんが Key の脇で Alt-Sax を構えます。井筒さんと菅沼さんは舞台袖で観客然として見守り、金澤・荻野・福島トリオによる「トルコの、、、」、金澤さんと荻野さんのデュオって良い味醸し出すんですよね、そこに福島さんのエキセントリックな Sax が絡んで、これまた素晴らしい演奏でした。続いて、る*しろうに戻っての「ヘビダンス」、これも大好きなのですが、残念ながら 1st に収録されていません。アラビア音階を使用した井筒さんのパッセージが変拍子の中、高速で疾走する素晴らしい曲で、先日のボンフルのミニマル・アフリカンを彷彿させる素晴らしい曲です。そして、る*しろうと言えば逆回転というぐらい浸透しつつある逆回転サウンドをフィーチャーした「犬」、いつものように逆回転と逆逆回転としての元ネタを演奏前に流して、MC で金澤さんが説明してました。結果的に生まれ出される音楽の気持ち悪さがまた良いのですよね。続いて「ケンジ」、こちらには曲中に架空のゲスト、ケンジが「TOKIO」のテーマを携えて登場します、アホアホです(^^); でも、やっぱり楽しいんですよね。1部の最後は、「さびれた街」ゆったりとしたインストで、この辺りの音使いにも3人のセンスの高さを感じます。2部も1部同様素晴らしい演奏の連続で、「る*しろう」の逆回転ソング「ヲーりーすーる」、菅沼さんの嗜好爆発「ヌマザパ」等々、本当に素晴らしかったですね、そして本編最後の「くねり腰」、吉田さんをドラムで迎え、菅沼さんがパーカッションでスタートし、途中から金澤さんが荻野さんと福島さんを呼び込み、荻野さんを key に据え、金澤さんがヴォイスに専念して凄まじいインプロ合戦となりました。まるで夢のような濃い演奏でした。そしてアンコールでは、都 with エレガントパンク時代のアンコール定番曲「パイオツパンク」をナスノさんのベース、山本さんのコーラスを加えて演奏してまして、ムチャムチャアホアホでした(^^); 再びアンコールに応え、最後は、井筒さんの「時計」で締めました。こんな、音楽的に高度で心の底から楽しめるライブは久しぶりでしたね。


n.p. る*しろう「8・8」