05/13 Alien Love Child @ 渋谷クラブクワトロ

05/13 Alien Love Child @ 渋谷クラブクワトロ

1.Zenland
2.Friends
3.Trademark
4.Enzo Shuffle
5.Rain
6.Last House On The Block
7.SRV
8.Nothing Can Keep Me From You
9.40 Mile Town
10.12 to 12 Vibe
11.Your Sweet Eyes
12.Desert Rose
13.Elevator Sky Movie
14.Shape I'm In

Encore 1 -
15.Cliffs Of Dover
Encore 2 -
16.The Wind Cries Mary
17.Righteous
Encore 3 -
18.Spanish Castle Magic


05/12(土)に引き続き、05/13(日)の本日も Alien Love Child の来日公演最終日、渋谷クラブクワトロにいってまいりました〜!前日は前の方を経験できたので、本日は、正面後ろに陣取りました。今日もSEは、Led Zeppelin の 1st!前日同様に「Good Times Bad Times」から 1st の順を追って流れる、しかし、かけ出した時間が開演15分前と、ちょっと遅かったため、3曲目「You Shock Me」で終了し、ライブの開始を告げる!!宇宙空間的な広がりを感じる固く乾いた金属的連続音が左右に振られる中、Bill、Chris が順に入って、それぞれの持ち場につく、Eric はやや遅れて入ってきて、抽象的な音の空間を作り出す、そこで創造される音が凄い!前日は前日で最高の音と感じていたが、今日の音は、それを完全に凌駕した音だ!ライブ環境でここまでの音のクオリティを再現することは驚異的、流石は Eric Johnson!突然、トーンが歪み、高速フレーズを伴って「Zenland」へ、凄まじい音のクオリティと気迫がダイレクトに伝わる Eric のプレイに、1曲目から早くも鳥肌が立つ状態に陥り、この後の展開に半ば怯えながらも、抗うことの出来ない自分を発見するに至りました。Bill はにこやかにこの状況を楽しんでいるようですし、Chris に至っては、前日、俯きがちでまともに見られなかった彼の顔が、早くも1曲目から観客席を見て、逆に観客を煽るかのようにグルーヴィなプレイを展開してくれ、もう1曲目から最高の状態です。続く「Friends」も、前日より Eric のヴォーカル状態が良いことが見て取れ、繊細さを有しながら、それでいて力強く、伸びやかなヴォーカル、素晴らしいギター、もうウットリとステージを眺める以外に聴衆に取る手立てはありません。続く「Trademark」も前日のアンコールの熱意をそのまま持ってきたような気迫溢れる Eric のプレー!しかし、響く音は何処までも美しく、何処までも哀しい。Bill も心地良くプレーを楽しんでいる様子、Chris も巧みなベースランニングで サポートし、Eric と笑顔で目配せを行う、素晴らしき一体感を持った演奏が、零れ落ちそうな美しい Guitar のフレーズで締めくくられる。続く曲は前日には演奏されなかった「Enzo Shuffle」、伸びやかで良く鳴っている Eric の Guitar が先導し、Bill と Chris が後から付いて来るよう、まさにエンゾのハイハイを思い起させるような一体感のあるプレイ、リラックスしながらも根底にあるブルースの真髄を良く表現していると感じさせてくれた。続いては、前日に引き続き Eric のコールで曲が始まった「Rain」、前日は俯きがちだった Chris が顔を上げ、自信たっぷりの表情と情感を込めたプレイで着実に Eric をサポートし、Eric もそのサポートを上回るかのような、哀愁漂うフレーズを繰り出す、心の奥底を優しく撫でるようなトーンとノートに思わず感情が吐露してしまうかのように突き上げてくる。Bill のドラムも Eric のフレーズと同様に心に響いてくる、ホントに素晴らしい演奏。そして、導入のフレーズで、頭のてっぺんからつま先まで電流が走ったかのような衝撃を伴う「Last House On The Block」、Eric の熱い魂を込めたかのようなヴォーカル、鬼気迫るフレージング、この熱さは半端じゃない!呼応する Chris のベース、その煽りを受けて、更に力を込める Eric、このステージの素晴らしい空間を満喫してるかのような笑みを浮かべ、両者を巧みに煽る Bill、もう何処に行ってしまうか見当もつかないような jam、空間が叫び、心が弾け出てしまいそう。溢れる歓喜の中、ラストバースに戻ったことに気づく、知らないうちに涙が溢れていた。続く曲は「SRV」、熱くなった心をクールダウンさせるように、しなやかな Eric のギターが空間に溢れる。柔らかく、優しく、それでいて力強く、漂う音は魂のダンスを踊っているよう、この音を介して SRV の魂とひとときの語らいをしたような、ホントに穏やかな気持ちにさせる。染み入るようなフェイドアウトがまた良い。そして「Nothing Can Keep Me From You」、またもやしっとりした曲でこの穏やかな心を優しく撫でる、Eric の哀愁漂うヴォーカルが、甘酸っぱいようなフレーバーで心に覆い被さってくる、美しいギターの音色は、しなやかな女神のブロンドのように光を放ち空間を漂う、その光を受けて続く曲は「40 Mile Town」、このしっとり曲の連続に完全に心は KO、打ちひしがれたように、だがそれでいて心地良い、この感動はじわっと染み込み、奥底から締め付ける、でも気持ち良い不思議な感覚。その感覚を打ち破るかのように「12 to 12 Vibe」、いきなりの疾走モードで怒涛の jam へ、この郷愁を誘うような土臭い感じのフレーズもたまらない、3者一体となり疾走後、Eric の全てを引き受けたかのような高速ソロにて曲を締める。続いて「Your Sweet Eyes」、軽快でシンプルな曲調にエリックのヴォーカルが映える、いつもの繊細なイメージに加えて、芯が太くなって力強さが増したように感じる。それでいて伸びやかで、自らのギターとの掛け合いも素晴らしく、同様にシンプルで力強い Bill のドラムと Chris の心地良いベースランニングと一体になり、ロック本来が持っているしなやかなさが心をドライブさせてくれる。続く曲は「Desert Rose」、やはり思わずコーラスを入れてしまう、そして、今日の Chris は前日にも増して素晴らしいベースを聴かせてくれ、客席に向かってコーラスを煽るかのような仕種さえ取っている!今日の Chris は違う!!そして「Elevator Sky Movie」へ、Eric のギターが縦横に走り回る、フレーズの昇降を繰り返しながら、高みへ高みへ上がっていくかのよう、全力疾走のまま続く「Shape I'm In」へ、これまでの全てをここで爆発させたかのような3人による熱い jam、Eric のギターが、先行し、疾走する。そのスピードを煽るような Bill のドラムを受け、更に Eric が加速する。そんな Eric に付いて行くかと思えば煽情的なグリスで宥める様に Eric のフレーズを包み込む Chris、激しい離散、集合を繰り返し、更に熱気を帯びる3人の jam にただもう圧倒されっぱなしでステージ上を見つめ続ける。そして、そんな永遠に続くかと思われた jam も終焉を向かえ、一旦終了、3人はステージ奥に引き込む。至福の歓声と歓喜の拍手が会場を埋め尽くし、いつしか会場一体となって、アンコール要請の拍手に変わる。Eric が一人ステージに現れ、想うが侭に即興フレーズを繰り返す、抽象的なフレージングである種の空間を演出しているかのよう、そして、ディストーションがかかり、2人が現れる!続く曲は勿論「Clifs Of Dover」、清明なギターのサビに心が震える、縋りつきたくなるようなギターフレーズは、掴めそうでいて掴めない、追いつきそうでいて追いつけない、そして心は残る。3人の演奏は感情の奔流を引き起こし、魂の抜け殻となった聴衆の身体と聴衆の残心を残してステージ奥に下がっていく。再び起こるアンコール要請の拍手の中、3人がステージに現れ、何事か話し込む。満を持しての曲は「The Wind Cries Mary」、モロ、ジミヘンの雰囲気を醸し出すライトなブルースバラード!込み上げてくる感情と共に涙が溢れ出す、不思議な浮遊感を有した間奏の揺りかごに揺られ、いつしか曲が終わる。そして続けて「Righteous」、ミドルテンポで力強くグイグイ押していく、もう Eric のソロの力の入りようは、空気を伝わってダイレクトに心に響いてくる、凄まじく熱い!!そんな熱気そのままに曲が終了し、3人はステージ奥へ。3度沸き起こるアンコール要請の拍手、それに応える3人!2度目のアンコールの熱気を引き継ぎ、曲は「Spanish Castle Magic」、もう完全に会場内は、60年代後半にタイムトリップ!Eric のソロには、まさに Jimi が乗り移ったかのようで、メラメラと青白く燃える炎のようなソロが展開する。これこそがロック!これこそが音楽の素晴らしさ!残りカスも無くなるぐらい完全燃焼し、ライブは終了した。こんな素晴らしいライブ空間に存在できたことに感謝!3人の素晴らしい演奏に感謝!最高のライブでした。