05/12 Alien Love Child @ 渋谷クラブクワトロ

05/12 Alien Love Child @ 渋谷クラブクワトロ

1.Zenland
2.Friends
3.Trademark
4.Nothing Can Keep Me from You
5.40 Mile Town
6.12 to 12 Vibe (Intro Song)
7.Rain
8.Last House on the Block
9.SRV
10.Your Sweet Eyes
11.Desert Rose
12.Elevator Sky Movie
13.Shape I'm in

Encore 1 -
14.Cliffs of Dover
Encore 2 -
15.Spanish Castle Magic
Encore 3 -
16.World Of Trouble
17.Righteous


05/12/01 渋谷クラブクワトロで行われた Alien Love Child - Eric Johnson (G/Vo), Chris Maresh (B), Bill Maddox (Dr) のライブに行ってきました〜!!この日は、15:00〜 EJ-JP のOFF会に参加し、メンバーの皆様と Eric 談義に花咲かし、ただでさえ盛上る気分を更に上昇させてしまいました。意気揚々と会場に乗り込み、A110番の整理番号のため、中央、前から5列目をゲットし、待つことしばし、開演30分前になると、Led Zeppelin の「Good Times Bad Times」、「Babe I'm Gonna Leave You」、「You Shock Me」、「Dazed and Confused」等 1st が流れる。今回のツアーは、Zep 辺りの力強いグルーヴィさをテーマにしてるのかなぁ、などと漠然と考えていると Zep の曲が止まり、ライブの始まりを伝える。シンセで作ったような硬く乾いた金属的連続音をステージ向かって右側から左側のスピーカに振るように音を流し、それに促されるように Bill, Chris に続いて、Eric がステージに現われる。探るように零れた音を織り成し、ビブラート、コード弾き、トーンを歪ませてトリルへと繋ぎ、高速フレーズへ、「Zenland」によってライブが始まる!1曲目から力強いドラムで全体のグルーブをグイグイ引っ張る Bill、Eric のコードカッティングに合わせ、アタッキーなフレーズを繰り出し、Eric の伸びやかなフレーズに対しては、柔らかなグリスとチョークで煽るようにサポートする Chris、そして素晴らしいトーンで流れるようにしなやかなフレーズを繰り出す Eric、この素晴らしい演奏が、目の前で展開されている! Eric が目の前、3mのところで、目の前でありながら信じられないプレーの連続を繰り出している。熱いプレーに続いては「Friends」、いきなりキーの高いこの曲でヴォーカル曲が始まり、少々 Eric も高温を出すのが辛そう、それもポジションの移動の幅が広いコードを弾きながら、決してギタープレイをおろそかにすることは無い彼の姿勢が伝わってくる。また、この曲は、1st「Tones」からのいきなりの選曲で、一種、Eric のヴォーカル曲では十八番と言える物(インストでは、Cliffs Of Dover ?)、もう早くもウルウル状態となりました。さらに追い討ちをかけるような 2nd「Ah Via Musicom」からの哀愁のインスト曲「Trademark」、心がすっかり泣きモードに入っている中に、完全に止めを刺されたような、この選曲、Eric のフレージングも心を揺さ振り、Chris のベースランニングも確実に心を押し上げ、グリッサンドで追い落とす。続く曲は「Nothing Can Keep Me from You」、哀愁のフレーズと憂いを帯びたシルキーヴォイスに心が引き戻される。そしてこの続きは定番!「40 Mile Town」、Bill のタメたっぷりのドラミングとしっとりとした Eric のヴォーカルに酔いしれるひととき、心の底からじわっと情感が染み出してくる。心ってこんなにも身近なところにあったんだなぁと思わず実感。続く曲は、jam セッション、以前は「Intro Song」と呼ばれていたが、今回のツアーから「12 to 12 Vibe」と名前を変えた模様、アルバム未収録ながら、どこかで聴いたことがある懐かし気なフレーズを展開する。続いて、Eric の紹介で Chris の曲「Rain」へ、「Live & Beyond」においても、独特のジャジーな雰囲気を有して光を放っていたこの曲、Eric のフレーズのタメと Chris の情感たっぷりの柔らかなベースランニングが素晴らしい!勿論、少しタメを持たせ、曲全体の雰囲気を盛り上げる Bill のドラムもいい感じ。続いて、Eric の口から発せられた曲は「Last House On The Block」!曲の殆どがアドリブで構成されるこの曲は、今回のツアーの1つのメインともいえる曲、まずは、Eric のヴォーカルとそれに呼応したギターフレーズにて1バース、早くもこの後の、熱いインプロヴィゼーションを予見させる導入に心はもっていかれっ放し。そして、怒涛のインプロヴィゼーションへ、Bill が煽り、Eric が流麗に受け、華麗に展開する。要所要所で Chris のオカズいっぱいのベースランニングが Eric の生み出す旋律に絡みつく、夢のような展開、何処まで早くなるか分からない Eric のギター、必死でついていく Chris、Bill が満面の笑みでこの jam の素晴らしさを表現する。なんて素晴らしいトリオ!なんて素晴らしい空間!時が過ぎる感覚が薄れ、もう心はもっていかれっ放し...そして、ラストバースに戻ってくる。コーダで締めて終わるが、余韻は残り、心は戻ってこない。そして、Eric の曲紹介に導かれ「SRV」へ、Stevie が甦ってきて、Eric の横でじっと見守っているかのような、そんな雰囲気を醸し出す。Eric の想いがそのままギターを伝わって聴衆の心に響いてくる、胸が張り裂けそう。そして「Your Sweet Eyes」、これは、このツアーで割と演奏されているポップなナンバー、こういうポップな曲にも Eric のヴォーカル、ギターがしっくり来ることを改めて実感、Christopher Cross を思い起こすような素晴らしい曲。そして「Desert Rose」へ、USのツアーではこの曲で聴衆も一緒にコーラスを歌っていたと聞いていたので、周りの迷惑を少し考え、心の中でコーラスを入れる、思わず声が出ていたかも?Roscoe Beck の演奏していた立ち上がりバッチリのベースフレーズを Chris がどう料理するか楽しみにしていたところ、もう、Roscoe Beck をも上回るような素晴らしいプレイにビックリ!やるぜ Chris !その素晴らしきベースプレーの上を浮遊するかのような Eric のギターが縦横無尽に飛び交う、早い、早過ぎる。しかし、そんな高速フレーズもするっと耳に優しく入ってくる、まさに Eric 節爆発。続く曲は「Elevator Sky Movie」、クリアなギターフレーズから、パタッとディストーショントーンに変わり、昇降フレーズを繰り返す、この後の熱い jam を予見するかのような展開、そして、続くは「Shape I'm In」、途中からの jam セッションは、壮絶の一言! Eric のギターは止まるところを知らず、恐ろしいばかりのレガートフレーズから連続昇降の超高速フレーズ、思うに任せ早さを楽しんでいるかのよう。聴衆は完全に心を奪われ、茫然自失状態、凄まじすぎる...、この人の凄さは何処まで行ってしまうんだろう。Chris も頑張って付いていく、間奏部分にて、Chris のソロタイム、この人の音の歪ませ方は、フレットレスの音を目指しているかの様に思われる。アドリブフレージングもジャコを彷彿とさせる素晴らしい出来、思わず心の中で”フレッテッド・ジャコ”と呼んでしまいました(^^); Eric、Bill が戻ってきて演奏終了!一旦楽屋に引き込むも、アンコールの拍手に促され、Eric が一人ステージに登場!クリアトーンに難解な分散コード等を弾き、周りの気をかき集めているかの様。突然トーンが変化し、”あの”高速フレーズが!そう、「Cliffs Of Dover」だ!空かさず Bill と Chris がステージに現われ、怒涛の展開へ、Eric のフレーズが良く鳴り、Bill と Chris がそれに呼応する。サビのギターも軽やかに、春風の如く心を吹き抜け、心も身体も全て清涼な音の流れで洗われるかのよう、ただひたすら音に身を任せ、このひとときの空間に漂う。いつしか曲が終わり、メンバーが楽屋へと帰っていく。勿論、まだまだこの素晴らしい瞬間を終わらせたくない聴衆のアンコール要請拍手の中、2度目のアンコール。曲は「Spanish Casstle Magic」、永遠のギターイノヴェイター、Jimi Hendrix の 2nd、「Bold As Love」収録の名曲!この名曲を ALC の演奏で聴ける幸せ。Jimi が乗り移ったかのような、鬼気迫る Eric のギター、それを煽りまくる Bill と Chris、まるで会場全体が、60年代末にタイムトリップしたかのよう、メラメラと青白く燃える炎は、静かにそれでいて熱くステージ上で揺らめいている。この最高の演奏もいつしか終了し、メンバーは楽屋へ、半ば諦めながらも、縋り付くように響くアンコール要請の拍手、心の中では諦めが影を落としかけた頃、3度ステージに現れた ALC !!そして曲はしっとりと「World Of Trable」、空間に融け入るように響くギターのフレーズ、心を撫でるようなドラム、全てを柔らかく包み込むベース、この ALC の演奏の揺りかごに揺られ、心が穏やかに安らかになっていく...、続く曲は「Righteous」、ギターのトーンにディストーションがかかり、ミドルテンポでグイグイ押していく、間奏部のギターソロも素晴らしい!この気合の入りようはなんだろう!!Eric をアグレッシヴにここまで突き動かすモノは一体何なんだろう、そんな疑問が生じるぐらい素晴らしく力の入った演奏、そしてライブは終了した。余韻が心を埋め尽くし、完全に茫然自失...本当に最高のライブでした。