08/23(水) 林正樹ソロ@渋谷公園通りクラシックス

08/23(水) 林正樹ソロ@渋谷公園通りクラシックス に行って来ました。セットは以下、

1st Set:
01. Spirit of the Forest (林正樹作曲、約8分)
02. KOKOPELLI (林正樹作曲、約6分)
03. GOTEBORG [イエーテボリ] (林正樹作曲、約5分)
04. ケンタッキー (林正樹作曲、約4分)
05. 丘 (林正樹作曲、50音シリーズ第3段、約6分)
06. ソ達 (林正樹作曲、新曲、50音シリーズ第6段、約5分)

約43分

2nd Set:
07. 前奏曲 作品23 第5番 ト短調 ( By Sergey Vasilievich Rakhmaninov、約5分)
08. なに? (林正樹作曲、新曲、50音シリーズ第5段、約5分)
09. 湯 [ ゆ or ゆゑ ] (林正樹作曲、新曲:初演、50音シリーズ第7段、約6分)
10. Prekestolen - 教会の説教台 - (林正樹作曲、約7分)
11. 2006 [ 2 x 17 x 59 ] (林正樹作曲、約6分)
12. ジャパメンコ (林正樹作曲、約7分)

Encore:
13. Flight for the 21st (林正樹作曲、約4分)

約58分

林正樹(pf)


林正樹さんのソロ、お恥かしながら私は初めて聴かせていただきました。不定期ながらも続けて下さっているようで、固定ファンもいらっしゃるようでした。演奏された曲は基本オリジナルなのですが、全13曲中1曲のみがクラシック、ご本人は MC にて「毎回、ソロの時にはクラシックを1曲演奏していますが、空くまでも本編とは別、余興と言う感じ、お金をいただくのは憚れますので、この部分はノーチャージとなってますので、よろしく御了承下さい(笑)」と謙遜していらっしゃいました、今回はラフマニノフの「(10の)前奏曲 作品23 第5番 ト短調」、選曲も見事なら、そのタッチは巷の所謂クラシック演奏家も裸足で逃げ出さんばかりの素晴らしさ、ただ、流石に専門家ではない為、迷いの余拍があったり、ちょっとしたタッチミスもありましたが、全力でチャレンジし、その時出し得る自分の全てを注ぎ切った演奏に深く感動させていただきました。

明るく、爽やかに、柔らかいタッチで全力疾走を繰り返す林さんの演奏に触れると、本当の癒しと言うのは、聴き手を嫌な現実から逃避させ、忘れさせてくれる時間を与えるものではなく、嫌な現実や困難な状況に立ち向かえるパワーと勇気を与えてくれるものだと実感させて下さいます。ポジティヴパワーに溢れる珠玉の林さんオリジナル曲の数々が、瑞々しく見事に空間に放たれていく様は、まさにマジック、奇跡の発生を予感させ、その存在を信じさせて下さいます。

今回初演であった新曲「湯 [ ゆ or ゆゑ ]」は、前日の喜多直毅 WORLD MUSIC リハ後に書かれたもので、林さんとしては珍しくマイナーコードであったりします。この曲の演奏前の MC にて林さん曰く「喜多直毅さんというトンでもなく素晴らしいもう天才と言うしかないようなバイオリニストのライヴが明日六本木 STB139 で有りまして、参加する方々も凄い人達ばっかりで、そのリハが昨日あったんですが、喜多さんは曲も歌詞もご自分で書かれるのですが、それが凄く、どう言っていいのか分からないぐらい暗い曲と歌詞で、もの凄いんですよ〜、それで改めて考えてみたら、僕の書く曲ってメジャーばっかりなんですよね(笑)、喜多さんに触発されたって訳じゃ無いですが、今回、マイナーで曲書いてみました。奥深い秘境の先を訪ねて、そこにある秘湯に入るイメージを曲にしました。それなので、”ゆ”一文字か”ゆゑ”と二文字をタイトルにしようと思っているのですが、”ゆゑ”だと反則ですかね、どう思います(笑)」、素晴らしい曲と演奏でした、世界初演の「湯 [ ゆ or ゆゑ ]」、世界に先駆けて一足先に音楽の秘湯堪能させていただきました。


また、時間を見つけて更新します。


n.p. West/Rock/Woods「JAMZZ#2 song selected by Tatsuo Sunaga」