07/21(金) Le Club Bachraf@荻窪ビストロサンジャック

07/21(金) Le Club Bachraf@荻窪ビストロサンジャック に行って来ました。セットは以下、

1st Set:
01. バクサ・アスバーニ - ワインを造る人よ - (チュニジア、約7分)
02. ルンガ・アスワニタニアン (約4分)
03. サマーイ・ジャディ ( By George Michel、約9分)
04. ラヤリ・レブナン - レバノンの夜 - ( By Muhammad Abdul Wahab、約8分)
05. あなたがそばにいる時間 ( By Muhammad Abdul Wahab、約12分)
06. アラプアージュ・ハーメット (竹間ジュン作曲、Hamza El Din を想って書いた曲、竹間 nay->req->nay、約13分)

約50分

2nd Set:
07. サマーイ・ナハワンド (マシューズ・ジャニアル作曲、トルコ、約6分)
08. エルワ・サイデルウィッシュ (サイデルウィッシュ作曲、エジプト、労働歌、約4分)
09. Percussion Duo (竹間 req & のみや dar duo、約14分)
10. ハイファ・ウ・ディンディ (By Muhammad Abdul Wahab、約6分)
11. アンドロブダラ・ファイケン (約4分)
12. ハルファウィン・オーダ 〜 (アヌアル・ブラヒムイ作曲、チュニジア
13. 〜 エンディング (竹間 nay->req->nay、約14分)

Encore:
14. アスラム・ハチレス (チュニジア、約5分)

約60分

Le Club Bachraf Member:
松田嘉子(oud)
竹間ジュン(nay,req)
のみやたかこ(darbuka)


以前よりライヴに足を運びたいと思っていながら、お恥かしながら未だ未体験であった Le Club Bachraf のライヴ、念願かなって遂に足を運ぶことが出来ました。アラヴ音楽、特にチュニジア音楽に興味ある方なら、必ず辿り着くであろう Le Club Bachraf、既に第22回、第23回と2年連続でアラブ古典音楽の国際的なフェスティバル、チュニジアメディナフェスティバルへの出演を果てしており、本日の松田さんの MC にて明らかになった第24回チュニジアメディナフェスティバルへの出演も決定したとのことで、日本を代表するアラブ古典音楽トリオの座を越えて、現代を代表する国際的なアラブ音楽トリオとしての地位を益々固めつつある現在、この限りなく本場の音楽に近い本物の Le Club Bachraf の演奏に、日本に居ながらにして触れることが出来ることは、この上の無い幸せな状況なのです。

そして、実際に演奏に触れて実感したことは、メンバーの皆さんの意識は、アラブ古典音楽を追及しながらも、そのベクトルは未来に向けられており、古典を大切にしながらも、メンバー個々の個性とそこから生み出されるコントリビューションがいい形で刺激し合って、今、そしてこれからあるべきアラブ音楽を志向していらっしゃるのということが強くが感じられました。たおやかで優美な松田さんのウード、素朴で原初的な響きを先鋭的にフレージングさせる竹間さんのナイ、しなやかに美しきリズム空間を生み出すのみやさんのダルブッカ、御三方の紡ぎ出す音楽は、悠久のアラブ音楽の中に先鋭性/実験性を持ち込み、細部まで美しくそして刺激的なサウンドを生み出して下さいます。

演奏された曲についても、実際に聴く前はもっとアラブ古典中心、それもチュニジア中心のレパートリーだと思っていたところ、古典から20世紀、エジプトの曲なども幅広く取り入れて、非常に現代的なスタンスを取っていることが実感できました。

この進化を続ける素晴らしい音楽の新たな姿と出会うために、また機会を見つけて足を運びたいと思います。