10/16(日) COIL@郡山 Peak Action

eiji002005-10-16

10/16(日) COIL@郡山 Peak Action に行って来ました。先ずはセットから、

1st Set:
01. Cramps (鬼怒無月作曲、3rd 収録、約6分)
02. Winds of The Light (鬼怒無月作曲、旧:風は光る、4th 収録、約13分)
03. Caminante (早川岳晴作曲、旧:アフロ、4th 収録、約12分)
04. Wild Life (鬼怒無月作曲、1st/4th 収録、4th 収録、約11分)
05. No Mean City (鬼怒無月作曲、旧:マルエー、4th 収録、約8分)

約53分

2nd Set:
06. Red Shift (早川岳晴作曲、旧:早川、4th 収録、約10分)
07. Prodigal Song (鬼怒無月作曲、4th 収録、約10分)
08. Jam (鬼怒無月作曲、旧:COIL 9/29、新曲:Album 未収録、約8分)
09. Sand (鬼怒無月作曲、2nd/4th 収録、約13分)
10. Earthman (鬼怒無月作曲、2nd 収録、約17分)

Encore:
11. Spoonful ( By Willie Dixon, 2nd 収録、鬼怒 Strat with SlideBar & vo、約11分)

約82分

COIL Member:
鬼怒無月(g)
早川岳晴(b)
田中栄二(dr)
中山努(key)


COIL東北ツアー最終日、COIL@郡山 Peak Action、今の COIL の集大成的な本日のライブ、しっかり足を運びました。会場の郡山 Peak Action は、PA がしっかりしていて、前回の是巨人でも非常に良かったハコ、鬼怒無月さんの"今"が体感できる今回の機会は外せないですね。今日の鬼怒さんは、いつもの Vanzandt の Startcaster 水色1本で通してました。早川さんもいつもの Ibanez 4弦フレテッド1本で通してましたね。田中さんは山猫軒さんより借用の青のドラムセットに持ち込みのスネアとシンバルを付け加えた形、ノーマル右利き風セッティングながら右側に大きく広がる形のセットをオープンハンドで変則的に叩きます。中山さんもしっかりいつもの Hammond Organ XK-3 に KORGカオスパッドを載せた形です。デニム生地のシャツの前を肌蹴、いつもにも増して気合入りまくりの鬼怒さんのメンバー紹介からライブの幕が開く、1曲目は久々の感がある「Cramps」から、トンでもなくタイトなバンドサウンドに、この東北ツアー全体の充実振りが窺える、鬼怒さんのギターフレーズのキレも凄まじく、早川さんとのフレージングの絡み合いは、久しく失われた熱いロックの魂が40年の時と場所を超えて蘇ったかのようで、行き成りの爆裂サウンドに圧倒され捲くり。間を置かず2曲目「Winds of The Light」へ、鬼怒さんの気合のテーマフレージング1っ発で早くもノックアウトの感がありますが「あれ?このバンド早川さんのリーダーバンドだったっけ」と思わず考えてしまう行き成り怒涛のベースソロでガツンと半失神の頭を殴られた感じでフラフラと立ち上がると、続く鬼怒さんのギターソロがまた強烈そのもの、クリアトーンによる一音一音の粒立ちと明確さが恐ろしいまでの高速パッセージによる信じられない速度で流れていきます、その余りの正確さと速さに呆然自失状態でただただ流れ行くパッセージを見送るのみ、これはソニックパッセージとでも呼ぶのでしょうか、目の前で起こっているのに、この目と耳が信じられません。早川さんが、バンドリーダーがソロ取ってるにも関わらず、思いっきりグリスをかませ、ヴォリュームペダル思いっきり踏んで絡んでくるのですが、その音圧にも負けずに光り輝く鬼怒さんのギターサウンド!これこそ光の風の束そのもの!を強く実感させる素晴らしい演奏でした。鬼怒さんの MC を挟んで3曲目は「Caminante」、そして4曲目に「Wild Life」、どちらも素晴らしく充実したバンドサウンド、中山さんを迎えた後に鬼怒さんが目指した新生 COIL の一つの完成形がここに結実していることを強く感じさせる更なる演奏の充実振りには驚くばかり。1部最後は「No Mean City」を持ってきます。ここでも早川さんの暴れっぷりは凄まじい限り、しかし更に驚かさせるのは、そこで霞みすらせず、逆に光を放って早川さんの怒涛のベースと熱くぶつかり合う鬼怒さんのギター。ここにこそ Rock が生み出された時に有していた本来の姿がそのまま具現化されていると強く実感するに至りました。鬼怒無月さんという究極の Over All Gutarist が COIL という自らのリーダーバンドで目指し、思い描いていたのは、まさにこの Blues の、Rock の魂の具現化だったのではないでしょうか、先日来日公演において Jet Lag でフラフラ状態の中、ダメダメなライブを見せて行った Eric Johnson に活を入れるためにも見せてやりたかった素晴らしいライブですね。これだけの Rock Instrumental をライブで具現化できるのは、世界広しと言えども COIL か Steve Morse Band かという気が個人的にはしますね。

2部開始に先立ち、鬼怒さんより休憩中に流れていた BGM について「今、休憩中に BGM で流れていたのは、高円寺百景という岩手県が生んだスーパープログレドラマーの吉田さんのバンドの新譜だったんですが、どうですか? COIL の BGM が高円寺百景ってのも凄いよね」と何故か嬉しそうな鬼怒さんでした。2部開始は本日2度目の鬼怒さんからのメンバー紹介に続いて早川さんの書いた曲「Red Shift」、ステージ中央に位置し(ちなみにステージ向って左端が中山さん、中央が早川さん、鬼怒さんは右端で、田中さんが後方右寄り)、思う存分ソロを取り、ヴォリュームペダル踏み捲くり、他のメンバーのソロ中でもスラップかませるは、グリス&チョーキングで煽るはと暴れ捲くりの早川さんですが、そんな早川さんの音圧や存在感にも負けずに、むしろその対比との中で、自らの音とアイデンティティをより光らせる鬼怒さん、中山さん、そして田中さん、本当にバンドとしての充実度は凄まじい限り、2部冒頭からフルスロットルで突っ走ります。続く曲は「Prodigal Song」、鬼怒さんが中山さん加入を機にお蔵入りから引っ張り出した曲、昔の COIL では当然有り得ない曲ですが、新生 COIL のテーマソングとも言えるファニーな雰囲気を持った曲ですが、今日も鬼怒さんの絶妙なワウペダルの踏み込みにファニーなメインテーマが冴え渡ります。間奏部の中山さんのオルガンソロ、カッコ良過ぎです。そんな上ものを支えるリズム隊も強力無比、素晴らしい演奏でした。2部3曲目には、東北ツアーでタイトルが決まった新曲「Jam」、そしてメドレー形式で続く「Sand」、鬼怒さんが「田中君曰く、ジャムサンドパートとのこと、全く考えていなかったけどそんな形になっちゃいました」と演奏を開始します。そんな呼び方からは全く想像出来得ない楽曲と演奏、「Jam」は各4人がそれぞれに並行するような形で怒涛の演奏を展開し、その4人の音の奔流が生み出すポリリズミックな音塊的なバンドサウンドは、風速50m超級のハリケーンを思わせ、まさにこの4人のジャムによってのみ生み出される唯一無二の音楽、吉田さんの是巨人楽曲に対する鬼怒さんからの COIL 的回答、それがピッタリと来る凄まじい曲と演奏です。続けて哀愁漂う鬼怒さんの傑作ブルースナンバー「Sand」、咽び泣くようなテーマ演奏における鬼怒さんのギターフレージングが堪りません!


また、時間見つけて更新します。


アンコール前に鬼怒さんから、本ライブの制作・広報に大活躍された秋山さん@Studio山猫軒に謝辞がありました。本当にありがとうございます、今後とも鬼怒さん関連(次は SALLE GAVEAU?)を是非とも郡山に呼んで下さいませ。


n.p. 鬼怒無月(実質 COIL 4th)「Wild Life」