02/11(金) COIL/球/Conti/muddy muddy muddy world@初台The Doors

02/11(金) COIL/球/Conti/muddy muddy muddy world@初台The Doors

muddy muddy muddy world:
村上啓太(b)
添田雄介(gt)
杉田宏平(dr)

約40分


Conti:
小林拓馬(dr,vo,speech)
鹿島信治(sitar, vo)

1. 20,000LIGHTYEARS./二万光年(LISTENING100)
2. 200347/7つの力
3. LOPIEN/機械式人間製造薬品ロピエン
4. ???? (新曲1)
5. ONETOUCHKRISHNA/神の悪戯 (新曲2)
6. PSYCHOWIND/精神異常風
7. CLIMBINGROCK/クライミングロック
8. REBOUNDCHILDREN/増殖する機械児
9. METROPOLOS-in delusion world- / 大都会

約40分


球(kyu):
KIRILOLA(vo, electrica, bass,timpani)
八木美知依(vo, 二十絃箏, 編子木)

1. ????
2. クラブ千鳥(吉沢検校「千鳥の曲」+ Electrica )
3. KIRISHI(市川団十郎の詩を乗せて)
4. 鬼怒無月に捧げる曲
5. ????

約40分


COIL:
鬼怒無月(g,vo)
早川岳晴(b,cho)
田中栄二(dr)
中山努(key)

1. BOB (鬼怒作曲、Era の曲)
2. プロディガルソング(鬼怒作曲、未収録曲)
3. アラブ COIL (鬼怒作曲、新曲:仮タイトル)
4. 早川 (早川作曲、新曲:仮タイトル)
5. 風は光る(鬼怒作曲、新曲)
6. Cramp (鬼怒作曲、3rd 収録)

Encore
7. Spoonful ( By Willie Dixon, 2nd 収録)

約60分


The Doors の “metempsychosis2”企画に行って来ました。まあ、対バンの顔ぶれを見れば予想できることとは言え、本当にとんでもない事になってまして、昨年の江古田運動会を思い出すこともしばしばでした。muddy muddy muddy world は今回初めて聴いてみたのですが、四人囃子風な曲調、展開の中ながら、ちょっと変わったギタートーンを被せたり、今後が楽しみなバンドがまた増えた印象で、心の中では三人囃子と呼びたい気がします。夏に TZADIK からアルバムを出すとのこと、楽しみです。で、昨年秋口の PLUG 以来久々の Conti、本日はいつもの曲に2曲追加のお得ライブ(鹿島さん談)とのことで、いつもにも増して楽しめました。遅ればせながら、昨年発売のミニアルバム「... OF' LOPIEN'/素晴らしき機械の生命」を今回の会場でゲットしまして、手塚るみ子手塚治虫の娘)さんの帯コメントを貰っていたりされているのには驚きましたね。ライブでは掴みきれなかった楽曲の背景なども説明されていて非常に嬉しかったです。そして、球(kyu)、元々 KIRILOLA さんにホッピー神山さん、スティーヴ衛藤さんを加えたユニットだった訳ですが、いつの間にやら、KIRILOLA さんと八木美知依さんとのデュオになっていて、今回、初めてこのデュオ構成での球(kyu)を観たのですが、こちらも素晴らしかったです。恐らく KIRILOLA さんのデザインだと思いますが、お二人の衣装がサイバーチックになっていて、KIRILOLA さんはいつものことですので違和感を感じませんでしたが、八木さんの、あの赤の Bondage 風ミニに赤の網タイツ+かなりの厚底ブーツには驚きましたと言うかかなりの衝撃でした。音楽の方は、和の雅、艶やかなる美しさとエキセントリックさを同時に有した筝の調べに、KIRILOLA さんのポップ感覚溢れるユニークなアプローチが非常にマッチしていて、絢爛豪華なるサイバージャパネスクが音空間の中に花開いていたようでしたし、押井監督作品「イノセンス」での川井さんの音楽表現にも通じる部分を多分に感じましたね。ラス前には、お二人が「鬼怒無月に捧げます」と鬼怒さんに捧げる曲を演奏されてましたが、曲中でも「キッドナツキー、キードナツッキ♪」とお二人で連呼するは、後ろのスクリーンでは鬼怒無月の文字をコラージュしたりフラッシュバックさせたりして大変なことになっておりまして、それを受けてトリで登場された鬼怒さんがもうメロメロ状態で本人曰く「本番は楽屋で準備していたので見れませんでしたが、リハで見させていただいて...嬉しいんだけど、どう反応していいのか分かんなくて、球のお二人の目もまともに見れませんし、今日は(自分が)使い物になんないですね」とのこと、本当に鬼怒さん、相変らず女性からの、アピール、感謝、ラブコールにトコトン弱いですね。来週からの女性ファンからのバレンタイン攻勢には、きっとメロメロとなりっぱなしとなることが予想されます。ご本人も仰ってらっしゃるように決して嫌いではないようですので、女性ファンの皆様には、たくさん攻撃して、思いっきり弱らせてあげていただきたいところです。きっと、鬼怒さんみたいな方を「少年の心を持ち続ける大人」と言うのでしょうね。

さて、COIL です。4人がステージに揃い、徐に田中さんのスティックカウントから、キーボードアレンジが巧みに織り込まれつつも、リフは「BOB」っぽいです。かなりアレンジが施された「BOB」と見るか新曲と取るかは難しいところですが、鮮烈なイメージを残しつつ4分程でサラっときり上げます。鬼怒さんの M.C. にても曲の解説は無く、球(kyu)の曲に対してどう反応してよいのやらとの困った感を漂わせた M.C. となっていました。続く曲は「プロディガルソング」、中山さんの加入が検討され始めたのはこう言った曲をやり始めた辺りからでは無いかと思わせる中山さんのハモンドがかなり効いているファニーな明るめの曲、第三期とも取れる4人編成新生 COIL を象徴する曲とも言えるでしょう。続いて、Led Zeppelin を彷彿とさせる「アラブ COIL」(仮) アラビアン旋律を巧みに取り入れた鬼怒さんのリフと田中さんのフェイバリットドラマー、John Bohnam のバス連打とシンバルワークを明らかに意識したハードロック風なインストナンバー、早川さんのエグいグリスとチョークも映えてますし、中山さんのハモンドも勿論堪りません。しかし、鬼怒さんの M.C. は球(kyu) の衝撃から逃れきれず、仮タイトルのこの曲の正式タイトルを球(kyu) さんに甘えてつけて貰おうかとのオチャラケまで出てしまいました。続いては早川さんの書かれた新曲、こちらは、Deep Purple 風と言った感じでしょうか、こちらも素晴らしかったです。そして「風は光る」、個人的には、鬼怒さんがそのメロディメーカーとしての才能を余り捻らずに素直に前面に出した作品という認識で、明るいメインメロとその完成度の高さから、KENSO を彷彿とさせる曲です、メインメロのギターフレーズはその明るく爽やかな印象とは裏腹に激難の筈ですが、流石はギターサイボーグ、鬼怒さん、聴いているこちらには全くその感を抱かせません。本当にトンでもない人ですね、鬼怒さんは。そして、本編最後は「Cramp」で激しく閉め、アンコールには Howlin' Wolf, Cream(残念ながら?再結成してしまった)の演奏で知られる Willie Dixon の曲「Spoonful」を持ってきます、相変らず素晴らし過ぎる演奏です。ますます 4th のレコーディングが楽しみな COIL のライブでした。興味と機会がある方は、是非ともライブ会場に足を運んで下さいませ。


n.p. Bondage FruitBondage Fruit Ⅵ」