02/22(日) Play Post Tango And More@ニュースタート行徳センター

eiji002004-02-22

今日は、Play Post Tango And More@ニュースタート行徳センターに行ってきました。改めて言う必要も無いことですが、このバンド、凄いです!曲も素晴らしいので、出来るだけ早い音源化を切に希望します!Live Imarge 4 の物販で是非とも出して欲しいマテリアルなのですが、まあ、実際不可能なのが非常に残念ですね。メンバーは、喜多直毅(vn), 佐藤芳明(acc), 鳥越啓介(b), 鬼怒無月(g) で、鬼怒さんがリーダーです。で、まあ、セットは以下の感じです。

  • 1st Set:

1. アローイ(鬼怒)
2. アール・デコ(鬼怒)
3. 板橋区(喜多)
4. クレーター(鬼怒)
5. La Danza De La Pasion 〜情熱のダンス〜(鳥越)

  • 2nd Set:

6. 1/29 Tango(鬼怒)
7. パレード(鬼怒)
8. The Saga of Harrison Crabfeathers (Standard:By Steve Kuhn)
9. M-2(鬼怒)

  • Encore:

10. Blue in Green (Standard: By Miles Davis)

まあ、いつも以上に皆さんお話されてて、曲以上に長い MC もかなり楽しめました。素晴らしいレポが、鬼怒さんのファンサイト(Cat BOX)に上がると思われますので、そちらをお楽しみに!ちなみにアンコールで取り上げた Blue in Green の話などもされてましたね。流石、鬼怒さん、音楽に対する造詣が深過ぎて私は全然付いていけません。なお「Standard をカバーと言うな!」とも申されてました。皆様、気をつけましょう!

簡単に曲の内容など、まずは「アローイ」(作曲:鬼怒)恐らく、融合する、混合すると言う意味の Alloy だと思われます。冒頭のテーマはタンゴのエッセンスを中心にまとめられていますが、一通りテーマが終わった後、行き成り鳥越さんはアップライトの背面を叩きまくり、佐藤さんも蛇腹を叩き出します。おぉ、エキセントリックと呆気に取られていると、空かさず鬼怒さんが、音像を切り裂くようにテーマに沿った美しい Acoustic Guitar による高速フレーズのソロを爆発させます、続いて佐藤さんがそのテーマを引き継ぐようにソロを取り、最後に全員でテーマに戻ります。ラストのキメは喜多さんのバイオリンが飛び出すように走り出し、妖しくまとめます。「アール・デコ」(作曲:鬼怒)冒頭は美しいテーマを全員で奏でますが、間奏部に入ると、正にアール・デコ様式を思わせ、幾何学的とも言えそうな抽象的なフレーズをメンバー個々が奏で始めます。バラバラであるようにも聴こえ、かつ妖しく絡み合っているようにも思えます。かなり前衛的ですが、鬼怒さんの「せーのっ!」を合図として、冒頭の美しいテーマに戻り、曲を締めます。「板橋区」(作曲:喜多)鬼怒さんが繊細で抽象的なフレーズを鏤めるようにソロを取り、佐藤さんがその美しさを引立たせるような物悲しいフレーズを絡めてきて、その上に喜多さんの郷愁を誘うようなメインメロが静かに、柔らかく乗ってきます。もう、この美しさは、例えようも無い程ロマンチシズム溢れる素晴らしい曲で、「赤」の激しく燃えるような情熱を冷めた冷静な「青」で覆い尽くすような対比が楽曲中で昇華されている気がします。前回、初めてこの曲を聴いて、喜多さんに対する個人的な見方が 180度変わった曲です。この曲を聴くまでは、アルゼンチン・タンゴの人、+アラブ音楽(よくポチャのさぐさんと演奏されてました)少々、ってイメージだったんですが、冷静な表面上からは窺い知れない激しい情熱を持っていらっしゃり、かつ、恐ろしいまでの精緻なるテクニックと無邪気な子供のようなエキセントリックさを併せ持つ方だとイメージを改めるに至りました。と、この調子で書いてゆくと、また怒られるので、取り敢えず、この辺で止めます。こんな稚拙なレポでは何も伝わらないと思いますので、是非とも実際にライブに足を運んでみて下さいませ。


n.p. Pain Of Salvation「12:5」