11/10(月) 更なるタンゴの可能性シリーズ vol.3@江古田 Buddy

11/10(月) 会田桃子・更なるタンゴの可能性を模索してみようシリーズ vol.3@江古田 Buddy に行って来ました。セットは以下、

1st Set:
01. Michelangelo 70 ( By Astor Piazzolla、約3分)
02. Milonga del Angel - 天使のミロンガ - ( By Astor Piazzolla、約6分)
03. Verano porten~o - ブエノスアイレスの夏 - ( By Astor Piazzolla、約4分)
04. Primavera Porten~a - ブエノスアイレスの春 - ( By Astor Piazzolla、約7分)
05. El Ultimo Cafe - 最後のコーヒー - ( By Hector Stamporni、会田 vo、約4分)
06. Christmas Eve (会田桃子作曲、約6分)
07. Spain ( By Chick Corea、約13分)

約55分

2nd Set:
08. Oton~o porten~o - ブエノスアイレスの秋 - ( By Astor Piazzolla、約6分)
09. El dia que me quieras - 想いの届く日 - (Song:Carlos Gardel/Lyrics:Alfredo Le Pera、会田 vo、約5分)
10. Oblivion - 忘却 - ( By Astor Piazzolla、約11分)
11. Milonga Septima (会田桃子作曲、約7分)
12. Romance del Diablo - 悪魔のロマンス - ( By Astor Piazzolla、約6分)
13. Escualo - 鮫 - ( By Astor Piazzolla、約3分)

Encore:
14. Todo Corazon - 心のすべて - ( By Julio de Caro、Samba Arrange、約9分)

約62分

Member:
会田桃子(vn,vo)
鳥越啓介(cb)
田中信正(pf)
早川純(bn)



何かちょっと見、クアトロシエントスを解散して、新たなタンゴカルテットを作ったようにどうしても見えてしまいますが、そういう訳ではない筈です。


会田さんと鳥越さんがコアでタンゴの可能性を模索する中の一つの過程でしょう、恐らく。


元々鳥越さんはタンゴをやりたかったのです、だから鬼怒さんのポストタンゴユニットに加入したのです。そうしたら、Salle Gaveau になっちゃった(笑)、Salle Gaveau は勿論素晴らしいですが、タンゴじゃありませんよね、そこで鳥越さんが白羽の矢を立てたのが、会田さんということかなと勝手に理解しています。


結果、凄いことになっていました。


ただ、唯一残念だったのは、鳥越さんのいつもの機材が無かったこと。修理中?バディのアンプに直接繋いで、リバーブの on/off もPA側に頼んでいらっしゃいました。


次回は、12/11、@大塚グレコですね。桜井芳樹さんを加えたキンテートとのこと。楽しみですね。


一言感想では何なので、メンバーの皆さん毎に思いついた感想をちょっと。


鳥越さん、コントラバスとしての弦楽器としての豊かな音色を志向していらしたように感じました。ニュアンスの出し方とか堪らない場面多々ありました、つくづく機材が万全でなかった点が悔やまれます。ノブ様とのいたずらコンビで、其処彼処で遊び捲くってましたし、相変わらず随所でちゅんちゅんテク炸裂してました。


信正さんは、未だに信正さんが進んでタンゴ演奏したがっているというのが信じられないのですが、ホントにやってました。いつもの音色やタッチで(笑)、そうですよねタンゴピアニストのアプローチがしたいのではなく、タンゴの楽曲を信正さん流に演奏したいのであって、全くタンゴピアニスト的アプローチは取っていらっしゃらなくて、とても新鮮でした。


早川さん、2nd Set の冒頭で「Happy Birthday To You」が演奏され、ケーキが出てきました。この日は早川純さんの28歳の誕生日、おめでとうございます!!しかし、改めて驚愕ですね、まだお若いのに、リーダーバンドを率いてタンゴの次代を担いつつ、活躍のフィールドを確実に広げていらっしゃる。「Spain」のソロ、圧巻でした、凄いバンドネオン奏者だと改めて実感、このまま30代になったら、一体どんな音楽を創出されるのか、楽しみでなりません。


会田さん、既に若手と捉えちゃいけない実績を残していらっしゃりながら、更なる地平を目指して音楽に邁進されてますね。ちょっと、最近はワーカホリック状態になってしまっていて、余りに手広くかつ短期間に表現活動を詰め込んでいらっしゃるようで、一つ一つ素晴しいことをしているのにそれらが消化出来ないまま流されてしまっている感が否めませんが、まだまだお若いですからね。しっかり腰を据えて活動するというのは、まだもうちょっと先のことなのかも知れません。しかし、改めて実感しましたが、若手のヴァイオリニストの中ではダントツですね、技術、表現幅、表現深度、オリジナリティ...、軒並み飛び抜けている気がします。にも拘らず、その実績と実力がシーンにおける認知度に繋がっていない印象です。もっともっと、会田さんの認知度が広がることをお祈り申し上げます。



n.p. Cuatorocientos「四月のうた」