07/16(日) 梅津・清水・今堀セッション@大泉学園 in F

07/16(日) 梅津・清水・今堀セッション@大泉学園 in F に行って来ました。セットは以下、

1st Set:
01. 即興1 (梅津 cl->bcl->vo->as->cl->as->ss->cl、清水 pf->rec->eff->pf->bcl->cal->pf、今堀 gt、約34分)

約34分

2nd Set:
02. 即興2 (梅津 as->ss->cl->as->ss&as->as->bcl->cl->ss->cl->bcl、清水 pf->bcl->pf->bcl、今堀 gt、約41分)

Encore:
03. 即興3 (梅津 cl->as、清水 pf->cal、今堀 gt、約5分)

約48分

Member:
梅津和時(ss,as,cl,bcl,vo)
清水一登(pf,cal,eff,rec,etc.)
今堀恒雄(gt)


梅津・清水・今堀セッション、どのような音が織り成されるか想像を膨らましていたら、どうしても気になってしまって、思わず大泉学園に足が向いてしまいました。ライヴ冒頭に梅津さんから「 in F 開店11周年のイヴという、開店してから10年と364日目になるのでしょうか、この記念すべき日にセッションができることを光栄に思います」という御挨拶、来年こそは是非記念日当日にライヴセッティングを、というマスターに対するアピールとも受け取れる挨拶からスタート。

清水さんが、事前(3人の中では最も入りが遅かった中で開演前に色々と試して/流していらっしゃいました)に仕込んだ サンプリングを流し、それに梅津さんが cl で呼応、厳かにフレーズイン、阿吽の呼吸にて清水さんが抽象的に pf を被せていく、様子を見守りながら今堀さんが軽やかなカッティングで装飾的に音像を整える、良いグルーヴが生まれてきた頃を見計らったかのように梅津さんが bcl に移行、予想外にスタッカートした高音で展開を作り、それを予想していたかのように引続き音を絡めていく清水さんとの息の合い方はまさに見事そのもの、今堀さんは2人の解け合い方を引き立てるように、カッティングでサポート、興が乗ったご様子の梅津さん、遂にヴォイスまで飛び出し、清水さんは負けじとリコーダーを取り出し応戦、様々な色合いを織り込んでいく、太田さんはいらっしゃらないですが、新大久保ジェントルメンに今堀さんゲスト的展開にて約34分の即興を纏め上げる。面白い、聴き手を一瞬たりとも厭きさせない展開には恐れ入りました。

休憩を挟んで、いよいよ後半戦、清水さんの無常観漂うお経の鐘ループにてスタート、無常観を打ち破るように梅津さんが as でフリーキーに飛び出し、煽るように pf を絡める清水さん、今堀さんもファニーで真骨頂の訛り絡めた不思議なリズムアプローチにて絡んでくる、このアプローチがまた素晴らしく、新大久保ジェントルメン - 1 vs Unbeltipo Solo の装いをみせ始める、嬉しそうに梅津さんが ss に持ち替えて今堀さんに絡んでいき、何するものぞと今堀さんが摩訶不思議なフレージングをカッティングで切り返す、御二人の「やるなぁ、おぬし!」「いやいや、そちらこそ」的なニヤリとした表情をお互いに交わし合いつつ展開を閉じ、続いて、梅津さんを挟んで、清水さんと今堀さんの対決に繋がっていく、またまたこちらでも御二人の「やるなぁ、おぬし!」「いやいや、そちらこそ」的なニヤリとした表情をお互いに交わし合い、至極の、究極の即興演奏が生み出されていく、聴き手は一瞬たりとも気を緩める事無く、ただただ生み出される甘露の如き至上のサウンドに浸るのみ。あっという間に約41分の演奏が幕を閉じる。

アンコールでは、いきなり清水さんが「ファンタシュリク」的なフレージングを奏で、「えっ、それでいくの?」と梅津さんが追走、今堀さんも合わせて、最後は大クレズマー大会にて華やかに幕、素晴らしいセッションでした。直ぐに実現するとは、思えませんが、是非ともまたこの組合せにてのセッション、実現させていただきたいところです。


n.p. 梅津和時「Show The Frog」