03/13（月）是巨人＠横浜 Stormy Monday - eiji の徒然ライブ雑記

03/13（月）是巨人＠横浜 Stormy Monday に行ってきました。セットは以下、

1st Set:
01. Arabesque （吉田達也作曲、鬼怒 Strat、約5分）
02. Betwixt （吉田達也作曲、鬼怒 Les Paul、約5分）
03. Out Of Head （吉田達也作曲、鬼怒 vo & Les Paul、約4分）
04. Doldrums （吉田達也作曲、鬼怒 Strat、約7分）
05. Quicksilver （吉田達也作曲、鬼怒 Strat、約5分）
06. Freestone （吉田達也作曲、鬼怒 Les Paul、約6分）
07. イエス・メドレー - Yes Songs ? - （吉田達也編曲、鬼怒 Les Paul、約5分）

約48分

2nd Set:
08. 新曲Ｏ（吉田達也作曲、鬼怒 Strat、約6分）
09. メドレー - 新曲Ｍ〜 Hash 〜新曲Ｋ？ - （吉田達也作曲、鬼怒 Strat、約13分）
10. Careless Heart （吉田達也作曲、鬼怒 Strat、約6分）
11. You Know What You Like （吉田達也作曲、鬼怒 Strat、約4分）
12. Levanon （吉田達也作曲、鬼怒 Les Paul、約7分）
13. Isotope （吉田達也作曲、鬼怒 Strat、約6分）
14. Poet And Peasant （吉田達也作曲、鬼怒 Strat、約8分）

Encore:
15. Jakson （吉田達也作曲、鬼怒 Strat、約7分）

約79分

是巨人 Member:
吉田達也(dr)
鬼怒無月(g,vo)
ナスノミツル(b)

メンバーは、RUINS, 高円寺百景, 大文字, Samla Mammas Manna 等を出すまでも無くグローバルに大活躍する世紀の変拍子ドラマー、吉田達也(dr)をリーダーとし、Bondage Fruit, Warehouse, Salle Gaveau 等で多岐に渡る表現領域を現在進行形で拡張し続ける奇才ギタリスト、鬼怒無月(g), Altered States, 大文字等で唯一無二の複雑怪奇なファンキーベースを奏でまくっているナスノミツル(b)の３人によるロック・インストゥルメンタル超絶変拍子トリオ、元々は名前の由来である This Heat + Gentle Giant をベースに、そこに即興的要素を盛り込むバンドでしたが、続けていく中で、ポリリズミックなアンサンブルの要素が極致の如く複雑迷宮化され、即興的要素がそこ彼処に顔を出しまくる怪物バンド化してしまい、更に未曾有の表現領域に足を踏み出し、最早リスナーがついていけない状況になりつつあります。そんな是巨人の横浜初上陸、見逃す訳には行かないと足を運びました。

会場で開演を待っていると、何と今堀恒雄さんがいらっしゃいました！それ程広くない Stormy Monday の店内には、吉田達也、鬼怒無月、ナスノミツル、今堀恒雄の４人がいらっしゃる訳で、やはり日本のシーンって凄いと改めて実感させていただきました。２曲演奏後に今堀さんを発見したメンバーの皆さんの反応がまた良くて「あっれ〜、今堀さんだぁ、不味いなぁ、今堀さんが居るんじゃ、ミスできないなぁ、しかも次ヴォーカル有りだし、う〜ん」と鬼怒さん、「おっ、何だよ、ギター持ってきた？弾いてってよ、ほらそこに(鬼怒さんの)同じ色のギターがあるから、それ使って！」と吉田さん、「あらー、今堀さん．．．」（かなり嬉しいそうに微笑む）ナスノさん、休憩中や終演後にもそれぞれに話し込んでいらっしゃいました。また、この４人が中心となりつつシーンに新たなムーブメントを起こして下さるのは疑いようが無いですね。

では、本編。ここのところ御馴染みの鬼怒さん MC、「えー、曲を書いた紙が無くなっちゃったんで、頭で曲名を言ってから演奏するという形で行きます。これは 2nd の曲ですね、Arabesque」と言った0.5秒後、行き成り怒涛の演奏が始まる、吉田さんの４手先５手先を読み切ったかのような緻密でクレバーな展開とリズムの組み立て、この BPM で、このポリリズミックな中、目の前で起こっていることが信じられません。もうミスターパーフェクトと呼びたい程に正確なフレージングと的確に織り交ぜていく仕掛けで唯一無二のグルーヴを生み出し続けるナスノさん、一音目から全てトップギアで、狂気さえ振り撒きながら精確無比のパッセージを縦横無尽に放ち続ける鬼怒さん、この３人によって初めて生み出され、世に放たれるエクスペリメンタルな異形の音楽世界、シャープなパッセージが空間を切り裂き、時折絶妙にやって来る一瞬のユニゾンが爆発の様に大地を揺り動かす、ただただ音の成り行きを見守るしかない圧巻の音像、怒涛の展開。それが曲の終焉と共に夢幻の如くさっと静かな世界に戻る。「次は、これも 2nd、Betwixt」、そしてやって来るまたまた怒涛の展開、凄過ぎです。

また、時間を見つけて更新します。

n.p. 是巨人「ISOTOPE」