04/28(木) COIL/SOH BAND/Ijar Connect/内核の波@Live In Ro

04/28(木) COIL/SOH BAND/Ijar Connect/内核の波@池袋 Live In Rosa

内核の波:
小林智(b)
遠藤徳光(dr)
村岡満男(gt, tp)
鈴木和美(fl)

約34分

Ijar Connect:
ヒゴヒロシ(b)
ブラボー小松(gt)
ボーイ(dr)
Tateyama(sound effect)

1. 即興

約36分


SOH BAND:
増田隆一(gt)
田中邦和(ts)
渡部チェル(key)
清水玲(b)
斎藤潤一(dr)
宗修司(compose)

1. ブラックアウトよこんにちは (宗修司作曲、約8分)
2. セクシャル・ハラスメント No.1 (宗修司作曲、約8分)
3. Dream Breaker (宗修司作曲、約6分)
4. 弱虫がいっぱい (宗修司作曲、約10分)
5. 暴れん坊内閣 (宗修司作曲、約13分)

約46分


COIL:
鬼怒無月(g,vo)
早川岳晴(b,cho)
田中栄二(dr)
中山努(key)

1. Cadena (鬼怒無月作曲、旧:Funk、約8分)
2. Red Shift(早川岳晴作曲、約9分)
3. ??? (鬼怒無月作曲、旧:Aflo、約7分)
4. ??? (鬼怒無月作曲、約9分)
5. Wind of light (鬼怒無月作曲、旧:風に光る、約10分)

約45分


Live In ROSA のプログレ企画、Future Alien 4 〜プログレッシヴな夜〜 に行って来ました。Openning Act の Peter Room は間に合いませんでしたが、内核の波の演奏前には会場に到着、期待の4バンドによる夢の一夜を堪能させていただきました。一番手は、内核の波、サンプリングのシーケンシャルなイントロの鳴る中、白衣に身を纏ったメンバーが登場、ベースとフルートのユニゾンが心地よい曲で、ここのところ良く演奏されてますが、2nd の発売とそこへの収録が待たれる良曲ですね。この辺りの貢献度を見るにつけ、もう鈴木さんの「サポート」はもう外しても良い気がしますね、勿論、村岡さんも。すっかり、この4人で内核の波というのが定着しつつあるように思います。サンプリングの MC(最後の「CRISIS」の演奏中に自分で「サンプリングの使い方、間違えてない?」と突っ込んでいました)を挟んで、またもや 1st に未収録の曲、ここでは、村岡さんの tp と鈴木さんの fl のユニゾンが曲展開をリードします、これまた 2nd 収録が待たれる良曲です。ここのところのライブでは、この2曲は外せない感もありますね。そして最後に、これを聴くと小林さんの Dream Theater 好きが分かってしまう 1st 収録の名曲「CRISIS」、ザクザクと刻むベースリフ、展開共に申し分なく、もう内核の波を代表する曲といっても良いでしょう。今後に大いに期待が持てる内核の波のステージでした。とにかく 2nd を早めに出して欲しいところです。

続いては、渋さのベースと言えばこの人、ヒゴヒロシさん率いる Ijar Connect です。しっかり、約36分完全即興で楽しませて下さいました。全体的にはジャーマンプログレ色が強く、強力無比なリズム隊のガッチリとタイトなグルーヴの上でスペーシーなギターとエフェクトが、縦横無尽に交錯する、正にギガスペース・エクスペリメンタル・インプロヴィゼーション・バンドの名に恥じない凄まじいハイテンション、ハイエナジーサウンドでした。堪能させていただきました。

そして、出ました SOH BAND!田中さんの噂の黒テナー、4月の頭に購入されたと風の噂には聞いていましたが、個人的には初遭遇となりました。見た目からして、カッコ良いですねぇ、その生み出されるサウンドにもすっかり魅了されました。新旧織り交ぜながら、その宗さんのユニークで超絶技巧な楽曲をいとも簡単に演奏してしまう、この集団、正に変態的超絶ぶりです。こういう場面に立ち会うにつけ、自分が楽器をやっていなくて良かったなぁと思いますね、余りに凄くて、心から堪能できないような気がします、もし楽器をやっていたら。バカバカしい程に楽しくて、鬼のように凄まじくて、カッコよ過ぎるくらいカッコ良い、もう笑っちゃうぐらいしかできないのに、そこに宗さんの姿が無いことを想って涙が流れたりもしますが、こんな素晴らしい楽曲を残して下さった宗さんに、それを凄まじい技量の元、演奏して具現化して下さったバンドメンバーの皆さんに、ただただ感謝を捧げたいと思います、ありがとうございました。

トリを務めるのは、鬼怒さん率いる COIL、この夏に発売される鬼怒さんソロ名義ながら、中身は COIL という新譜も準備が整って来ているようですし、ますます中山さんを加えた第三期 COIL も充実してきているようで楽しみな限りなのですが、この日はもうひとつ個人的な楽しみがありまして、鬼怒さんが在籍時のオリジナル SOH BAND のメンバーとして唯一残っていらっしゃる渡部チェルさんと鬼怒さんとの久々のニアミスが気になっていたのですが、偶然にも SOH BAND から COIL に転換する際ステージ位置が同じこともあって、お二人でにこやかに何事か言葉を交わされ、その後の鬼怒さんの満面の笑み、その自らにもリスナーにも良心的かつ真摯な音楽を提供し続けるシーンを支えるお二人のこう言った瞬間に触れるにつけ、心が洗われる想いです。お二人には、今後とも素晴らしい音楽を生み出し続けて欲しいところですね。そしていきなり始まった COIL の演奏、1曲目は仮タイトル「Funk」、正式タイトルは「Cadena」となったようです、沖縄の「嘉手納」から取ったのかも知れませんね、相変わらず強力無比なグループサウンドとグルーヴ、いきなりこの濃い空間を COIL 色に染め上げます。その後の MC にて、「いやー、やりますね ROSA さん、こんなに濃いバンドを集めるとは、半端な情報量じゃないですね。途中にかけられていた曲も良かった(ちなみにバリバリ渋さの曲が大音量でかかってました)ですし、いつになったら四拍子出て来るの?って感じですね」と鬼怒さん。その後も、鬼怒さんのソロ名義、実質は第三期 COIL の 4th に収録されるであろう曲が次々と演奏されましたが、更にバンドサウンドとしてタイトになっていた感があり、やはり45分ではちょっと物足りない印象でした。COIL のワンマンに足を運んで堪能したいところです。最後は、既に発売前から名曲の誉れ高い旧タイトル「風に光る」、正式タイトルは「Wind of light」となったようですね、美しくも爽やかで、さり気なく超絶技巧、新たな地平へ歩み出した COIL を象徴するかのような曲ですね、堪能させていただきました。本日の濃いライブを流石の存在感で纏め上げて下さいました。今後とも、しっかりアンテナを張って、このような素晴らしいライブに足を運んで行きたいところです。


n.p. SOH BAND「A Whole Lotta Crybabes」