08/27(土) David Cross・是巨人@吉祥寺 Star Pine’s Cafe

08/27(土) David Cross是巨人吉祥寺 Star Pine's Cafe に行ってきました。セットは以下、

是巨人
01. Arabesque吉田達也作曲、約6分)
02. Betwixt (吉田達也作曲、約6分)
03. Hash 〜 You Know What You Like (吉田達也作曲、約7分)
04. 新曲A (吉田達也作曲、約6分)
05. 新曲B (吉田達也作曲、約5分)
06. Lark's Tongues In Aspic, Part Two ( By Robert Fripp、鬼怒: Les Paul、約6分)
07. Doldrums吉田達也作曲、約7分)
08. Freestone (吉田達也作曲、約6分)
09. Jakson (吉田達也作曲、約6分)
10. Isotope (吉田達也作曲、約7分)

約72分

David Cross with 是巨人
01. 即興1 (約14分)
02. 即興2 (約31分)
03. 即興3 (約13分)

Encore:
04. 即興4 "End" ( 鬼怒: Les Paul、約11分)

約74分


是巨人
吉田達也:dr, darbuka, perc, vo
鬼怒無月: eg(Strat:Vanzandt, Les Paul:Baccus), ag
ナスノミツル: eb(Music Man)


David Cross:e-vn(ZETA 5 Strings)



急遽行くことが出来ることになり、チケットを入手するも、整理番号は完全に後半、半ば席は諦めつつ会場に行ってみたところ、幸運にも端の席に何とか座れる形となりました。勿論、入りは上々で、開演時にはかなりの立ち見が出ていた様子、そんな中、7時キッカリに、吉田さん、鬼怒さん、ナスノさんがステージ上に現れる、驚いたことに鬼怒さん丸刈りです!ナスノさんへの対抗意識かどうかは定かではないですが、いつものツンツクヘアーではない鬼怒さんは新鮮、やはり夏ですしね。そして行き成り「Arabesque」からライブが幕を開ける、是巨人のバンドサウンドの充実振りを示すように、その強烈なサウンドとグルーヴに、空間内に存在する空気までもが悲鳴を上げているようで、空気を押し退けつつ強烈無比な音の塊が唸りを上げて襲ってくる、正にこの3人でのみこの世に現出可能なハイパーエクスペリメンタルサウンド!「Betwixt」「Hash 〜 You Know What You Like」と続く怒涛の展開に、口をあんぐり開けて見守ってる(惚けてる?)状態です。本日は珍しく MC を取る吉田さんから驚きのコール!新曲が2曲だそうで、個人的には「Isotope」で行くところまで行っちゃった感を抱いていましたが、吉田さんにとってはまだまだゴールじゃ無かったようす、また新たな表現世界を創出し、そこに踏み出した感がありますね、「今度はアラブ+ポリリズム?」を思わせるアラビア旋律を巧みに使用しつつ、是巨人ならではのポリリズム展開の中にものの見事に昇華されている新曲A、続く新曲Bも凄まじく、両曲共に Zepp を超えた Hyper Zepp 的印象を受けました。そして、以前より話しが上がっていた「太陽と戦慄パート2」ですが、結局、David Cross が乗り気ではないらしく、3人での演奏に。この曲、昨年も是巨人に勝井さんを加えた編成で演奏されていましたが、更に凄いことになっていたため、バイオリンが加わっていないことがかなり悔やまれました、是非とも壷井さん(ですよね?プログレ的視点で言うと)を加えた形で再演いただきたいところです。そして、「Doldrums」「Freestone」「Jakson」「Isotope」の4曲、トータル70分強で是巨人パートを閉じますが、最早70分程度では納得出来ないほどに充実しまくっている是巨人と言った印象です、これは9月に行われる関西ツアーが楽しみなところですね。休憩を挟み、後半は David Cross是巨人でのインプロとなる訳ですが、是巨人組みが余りも凄過ぎです、こちらのインプロが余りも面白過ぎ、息が合い過ぎの為、David Cross のコントリビューションが物足りなく感じてしまったのが正直なところです。実は、昨年の ERA と David Cross のインプロが個人的にかなり(事前の予想以上に)良かった印象でしたので、今回も期待していたのですが。鬼怒さんも、ナスノさんもかなり David Cross に気を使っていた印象がありますね、吉田さんは余り気を使っている印象ではなかったですが、でも、ちょっと攻撃性が成りを潜めていた感もあり、恐らく実際は気を使っていらっしゃったのでしょう。David Cross も時折、その素晴らしき音楽性を織り込んできますが、全体にちょっと引き気味の印象、もうちょっと3人とのリハの時間等取れれば良かった気がします。ただ、吉田さんが Darbuka を巧みに取り入れたり、魔崖仏語ヴォイスを絡めたり、それらへの鬼怒さんとナスノさんの反応が素晴らしく、是巨人でも大文字のように全編インプロってライブも是非とも実際に実現させて欲しい気がしましたね。何れにせよ70分強のインプロパートは十二分に楽しめました。David Cross の本領発揮は、恐らく2日目のソロ&千野さんとデュオになると思われますので、こちらの機会もお見逃し無くと言ったところです。


n.p. 是巨人「Isotope」