08/26(金) 黒田京子トリオ@大泉学園 in F

08/26(金) 黒田京子トリオ@大泉学園 in F に行って来ました。先ずはセットから、

1st Set:
01. ボンファイヤ (富樫雅彦作曲) 〜
02. 〜 It's Tune (富樫雅彦作曲、約12分)
03. ガンモスープ (翠川敬基作曲、新曲、約13分)
04. Spleen ( By Richard Galliano、約11分)

約40分

2nd Set:
05. 二十億光年の孤独 (黒田京子作曲、1st 収録、約9分)
06. anohi (翠川敬基作曲、1st 収録、約13分)
07. In Harmonicity (黒田京子作曲、Rearrangement Version、約9分)
08. para cruces (翠川敬基作曲、1st 収録、約7分)

Encore:
09. Los pajaros perdidos 〜迷った小鳥〜 ( By Astor Piazzolla、約7分)

約53分


黒田京子トリオ:
黒田京子(pf, vo, etc. )
翠川敬基(vc),
太田惠資(vn, vo, duf),


出張中の為無理だと思っていた本日のライブ、幸運にも行くことが出来ました。最早定番の(黒田京子トリオは最も遅く”入り”した方が MC 担当)太田さんの MC によるメンバー紹介に続いて、本日はメドレーでの富樫ナンバーを頭に持ってくる「ボンファイヤ」(ちょっと久しぶり)〜「It's Tune」(最早定番ながらアルバム未収録)の流れ、今富樫ナンバーをやらせたら右に出る者は無いとも言える繊細かつ歌心を大事に演奏されたこのメドレー、行き成りの黒田京子トリオの醍醐味を満喫させていただいた感があります。3人の目指す音像が、丁寧に相互に補完されあいながら、無音空間も巧みに活かし、言い知れぬ僚感を携えながら見事に織り成され行くたおやかなる音の調べ、やはりいつもの様に夢見心地で堪能させていただきました、翠川さんのチェロは、ふとした瞬間にすっと心の隙を突いて軽やかに侵入し、世界的な盗賊のように見事なまでに心を奪っていく、本当に心憎いまでの演奏、この3人は至高のテクニックを有しつつも、それを誇るでもなく衒うでもなく、空くまでも純粋に、真摯に歌心を一つ一つ織り込んでいくようで、正に至高の芸術。続いては、翠川さんが持っていらっしゃった本日初演の新曲「ガンモスープ」、楽曲が持つアフロテイストを盛上げるように、プリミティヴで素朴な翠川さんのチェロをタップするリズムに乗せ、太田さんがバイオリンを爪弾きながらヴォイスを、黒田さんは鳴り物でアフロチックに音像を整えつつ「ガンモガンモ♪」のヴォイスを絡める、その後、太田さんは Daf に持ち替え、黒田さんはソプラノリコーダーに。良い曲に良い演奏、これがあれば他には何も要らない。そして1部最後を飾るのは、やはりこれまた翠川さんが持っていらっしゃった Richard Galliano の曲「Spleen」、御三方とも意味が分からなかったようで、inF マスターがネット検索で調べて下さったところ、「脾臓、憂鬱、不機嫌」とのこと、自分がイメージしていたものとはちょっと違っていました。このピアソラが認めたアコーディオンプレーヤーの名曲もしっかり黒田京子トリオの音として新たな息吹を吹き込まれたようで新鮮で素晴らしい演奏となっており、その仕上がりの満足からか、翠川さんも「ちょっと早いけど休憩」と1部に幕を引きます。また、休憩後に行われた2部も一部に続いて素晴らしい演奏が続き、アンコールにピアソラナンバーも演奏される充実振り、これで益々、続く黒田京子トリオの東北ツアー(9/10 @仙台, 11 @盛岡)が楽しみになりました。興味と機会をお持ちの方は、是非ともライブ会場に足を運び、常に新しく”今”を切り開く黒田京子トリオの演奏に触れて下さいませ。


黒田京子トリオの待望のアルバム、「Do you like B ?」が、絶賛発売中です!
黒田さんが新しくページを起こして下さっています。
黒田京子トリオのページ


n.p. 黒田京子トリオ「Do you like B ?」